内容説明
自然や社会のしくみを知ると旅先を見る目が変わる!知的好奇心が倍増する知識が満載!地理学的旅ガイド。
目次
1章 人間の営みを感じる旅(小豆島はなぜオリーブの島?―プランニングを楽しむ旅;焼いた畑はなぜ持続可能?―土の恵みに感謝する旅;フランスの畑はなぜ美しい?―農村の人工美を愛でる旅 ほか)
2章 人間の軌跡に出会う旅(日本はなぜ鉄道大国?―乗り物を使い分ける旅;途上国ではなぜ皆ケータイ?―ICTの普及に驚く旅;人はなぜ都会に集まる?―未来都市を歩く旅 ほか)
3章 未知の文化を愛でる旅(アンデスの民はなぜ帽子をかぶる?―伝統衣装に身を包む旅;南洋のイモはなぜうまい?―本場の料理を味わう旅;古代の遺跡はなぜ今も残る?―先人の偉業に見入る旅 ほか)
著者等紹介
松本穂高[マツモトホタカ]
茨城県つくば市出身。茨城県高等学校教諭。信州大学、北海道大学大学院で地理学を学ぶ。博士(環境科学)。筑波山地域ジオパーク認定ジオガイド(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶち
84
学生時代の地理といえば、"六大陸の面積の大きい順番"とか"各国の首都の名前"とか… その膨大な暗記量に嫌気がさしたものです。この本が投げかける設問は、何故を問うもので俄然興味がわいてきます。「小豆島はなぜオリーブの島?」「焼いた畑はなぜ持続可能?」「都会の人はなぜ走る?」「日本はなぜ鉄道大国?」… 地理の時間にこんな設問を出してくれていれば、もっと興味を持てたのに… いや、今からでも遅くありません。旅行しているような感覚で読めるこの本があります。今までとは違った視点で世界を知る楽しみが味わえます。2024/12/17
シフォン
31
旅は三段階で楽しむことができる。①計画、②非日常、③振り返り、はその通りだと思う。この本は世界をいろいろな視点から考察しているのが面白かった。学校で地理を学んだ(中学レベル)ころと比べて世の中は劇的に変わっている。インターネットの普及により世界中とつながることができる。ヨーロッパの国境はバリアフリー、アフリカの国境は検問があり行き来できない。民族、宗教、資源に対する考え方や対応も国によって異なることもわかった。世界から紛争や戦争がなくなり、すべての人々が安心して暮らせる世界になってほしいと願う。2024/11/11
tetsubun1000mg
12
パックになった観光旅行ではなく、筆者が「現地のツアーコンダクターに依頼したらどんなところに連れて行ってくれるのだろう?」という想定で考えてみたという造り。 南極にペンギンが住む理由? ギリシャなどの古代の遺跡がなぜ今もある? など疑問とも思ってなかった実例を解き明かしてくれる。 海底から上昇した海の水が豊富な栄養をもたらしてプランクトンが発生する⇒魚が集まる⇒ペンギンが定住する。 古代遺跡は地震が少ないだけではなく、石の積み方が上からの圧力に耐える構造になっていることなど、画像も多く楽しめる本でした。 2024/05/27
セレーナ
9
中学の地理の教科書を読みやすく、資料集とドッキングさせた感じ。最近地政学に興味があって、その前の前提知識の整理に良かった。説明の随所に「写真①のように」という案内があり、授業を受けてるようで良い。2022/02/05
紫砂茶壺
7
「海沿いはなぜ発展する?」のような素朴な疑問から始まって、そうなった地理的な要因を簡潔に説明している。旅先でふと疑問に思うような内容を掘り下げているのでわりと実用的。気候風土が特有のライフスタイルを形作るパターンが多くなるべくしてそうなっている。地理的素養があるとないとで旅先での経験は大きく違ったものになると思った。本書はあくまでも入門書の扱いなので、物足りないのも事実。エリア別に7冊ぐらいに分割して、もっと掘り下げてみてもいいと思った。2021/08/13