内容説明
ジョン・J・マローン弁護士とヒルデガード・ウィザーズ教師、夢の共演が遂に実現!二大作家によるコラボレーション短編集。「クイーンの定員」に採られた異色の一冊。
著者等紹介
パーマー,スチュアート[パーマー,スチュアート] [Palmer,Stuart]
1905‐68。別名はジェイ・スチュワート。アメリカ、ウィスコンシン州バラブー生まれ。幼い頃から創作活動に興味を持っており、19歳の時には“カレッジ・ユーモア”に短編が掲載された。さまざまな職業を経験した後、1931年発表の『ペンギンは知っていた』が評判を呼び、以降は専業作家として活躍する
ライス,クレイグ[ライス,クレイグ] [Rice,Craig]
1908‐57。本名はジョージアナ・アン・ランドルフ。別名にマイケル・ヴェニングなど。アメリカ、イリノイ州シカゴ生まれ。新聞記者やラジオ放送のプロデューサーを経て、1939年に『時計は三時に止まる』で作家デビューをした
宮澤洋司[ミヤザワヒロシ]
1962年、長野県生まれ。東京大学法学部卒。出版社勤務を経て、現在はフリーのDTP職人。未訳の海外ミステリを翻訳紹介する同人誌「翻訳道楽」主催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
18
お酒と歌と美女が好きな弁護士マローンとちょっと行き遅れた女教師ウィザーズとのコンビが活躍するミステリーでした。毎回危機に陥るマローンの為に一肌脱ぐウィザーズがお茶目でしょうか。クレイグ・ライスの作品が読みたくなったね。2015/03/26
geshi
13
ハードカバーじゃなくてペーパーバックで出すべき内容で、読みやすいけれど読み飛ばせちゃうのが自分としては好みじゃない。酔いどれで女好きだが弁護の腕はピカイチのマーロンが危険な依頼と酒と美女に引っかかっては、おせっかい焼きで事件が大好きなオールドミス・ウィザーズが鼻を突っ込んでくるというパターンが確立されている。事件を追って深みに嵌まりギリギリの窮地に陥るパルプフィクションの王道展開で、謎解きより2人のかけあいやドキドキハラハラを楽しむ作品。2014/07/16
やっす
5
愉しかった!!この一言に尽きる一冊。マローンとウィザーズが織り成すドタバタが本当に愉快で、本筋のミステリ部分そっちのけで読んでました。w 本格パズラーとして見た場合どうしても薄味に感じてしまう為、最初から二人の絶妙な掛け合いを楽しむものと割り切った上で、ミステリの風味も味わうという読み方の方がいいかも。二人が死体の処理を巡って右往左往し、事件解決のヒントはミス・ウィザーズの見た夢から得る(!?)という、『今宵、夢の特急で』犯人の意外性では一番だった『被告人、ウィザーズとマローン』が特に良かったかな。2014/07/21
飛鳥栄司@がんサバイバー
4
クレイグ・ライスのマローンは日本でも知名度はあるが、パーマーのウィザーズはあまり知名度が高くないので、ウィザーズの予想以上に活躍する展開には最初ちょっと戸惑うかもしれない。ウィザーズが賑やかなキャラクターなこともあり、ドタバタコメディ風なのだが、ミステリとしてのプロットはしっかりしており、最後にハッとさせられる。「エヴァと三人のならず者」はエッジの聞いた本格だし、「被告人、ウィザーズとマローン」はプロットもガジェットも素晴らしくとても良く出来た1編。年末ベストの大穴を予感させる1冊。2014/07/29
中身はおじさん
2
えええ? クレイグ・ライスぅ? まさかまた、おめにかかれるとは!!!思わず感涙。でも、マローン、これじゃない感が…。も少し、切れ者じゃなかった? まぁ、共著となれば、テイストが変わってしまうのは常なので、そして許せる範囲どったので、そこは苦笑いしながら、読了。うーん、やっぱり、こういう本、好きだ。ジェイクたちにも、また会いたい。(シャーロット・マクラウドも読みたいなぁ)2019/10/28