内容説明
中世は現在も私たちの世界の中に厳然と息づいている。その物質的・精神的遺産は厖大であるが、しばしば型にはめられたイメージによって歪められ、その真実は覆い隠されている。本書は、メロヴィング時代からルネサンス時代にいたる政治的ヨーロッパが作り出した事件・出来事を語るものではなく、「中世の人」というものを、その物心両面にわたる環境の中で、日々の生活の中で、そして信仰と慣習の中で、発見し理解しようとする人々のために書かれたものである。
目次
第1章 人間と環境
第2章 精神構造と社会生活
第3章 働く人々―農民
第4章 戦う人々―騎士たち
第5章 祈る人々―僧たち
第6章 都市の世界―商人・職人・ブルジョワ
著者等紹介
ドロール,ロベール[ドロール,ロベール] [Delort,Robert]
1932年アジャン生まれ。エコール・ノルマル・シュペリウール(高等師範)を卒業し、パリ第8大学・ジュネーヴ大学名誉教授。文学博士・理学士。毛皮など中世ヨーロッパの交易の歴史から出発して、自然環境の変化などを含めた歴史の変動を探求している
桐村泰次[キリムラヤスジ]
1938年、京都府福知山市生まれ。1960年、東京大学文学部卒(社会学科)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かりあ
6
ようやく読了!見た目はいかついけど入門書としては完璧なのでは?面白かったー!https://www.kariabookdiary.jp/entry/2019/03/23/1612432019/03/23
かりあ
5
とりあえず半分読んだ!面白い! https://www.kariabookdiary.jp/entry/2018/07/06/1220532018/07/06
人生ゴルディアス
4
似たようなタイトルの本が多い。あと、本書はいわゆる学術書ではなく歴史読み物に近いので、知ってる分野についてはちょっと物足りなさがある。代わりに読みやすくはある。あと、中世を美化しすぎのような? また中世ヨーロッパと書いてあるがメインはフランスです。全体的におさらいになった感じ。2018/09/05
水野洸也
1
これほどまでに中世ヨーロッパという並々ならぬ時代を広く取り扱っている書物はなかなかないのじゃないかと思います。あらゆる分野が網羅され、原文が良いのか翻訳もかなりまとまっている。メモりたい箇所が多すぎて、「書物への直接的な書き込み」という、人によっては禁忌ともなっている方法を採用するほかありませんでした。(かくいう私も、主に丸谷才一への逆張りから書物への書き込みを長い間してきませんでした。ですがいざやってみると、知識が自分のものになる感覚が強くていい感じです)2023/01/28
ビタミン
0
★★★★☆2016/10/11