内容説明
ロンドン郊外の屋敷で毒殺された老夫人。匿名の手紙に秘められた謎を追ってダン・パードウ警部が奔走する。「セイヤーズの後継者」と絶賛された女流作家ドロシー・ボワーズのデビュー作を初邦訳!
著者等紹介
ボワーズ,ドロシー[ボワーズ,ドロシー] [Bowers,Dorothy]
英国、レムスター生まれ。オックスフォード大学卒業後、教職を経て、本書『命取りの追伸』(38)で作家デビュー。書評家から「セイヤーズの後継者」と称賛され、最後の作品となるThe Bells of Old Bailey(47)まで全5作の長編を発表。1948年にディテクション・クラブへ入会するが、間もなく結核により死去
松本真一[マツモトシンイチ]
1957年生まれ。上智大学文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
飛鳥栄司@がんサバイバー
9
本格ミステリのハードルはクリアしているものの、デビュー作のせいか小説的な上手さが欠けているのが非常に残念な作品である。登場人物に顔がないので印象に残りづらい。故に各人に与えられた役割がぼやけてしまっていて、全体的に締まりを感じられないのだ。また、捜査において聞き込みをしているにもかかわらず、関係者からの一方的な説明ばかりで、探偵役のパードウ警部との会話が成立していないため、推理に必要な情報の提示のされかたが単調になってしまっている。こういった点が小説的な魅力を奪ってしまっているのではなかろうか。2014/01/19
コカブ
1
ジョン・ラックランドの後妻コーネリアは、ミンスターブリッジの屋敷に義理の孫娘ジェニーとキャロルと共に住んでいた。ある日、かかりつけのフェイスフル医師が呼び出されると、コーネリアが死亡していた…。/館モノの殺人事件。遺産相続人の2人の孫、首になった使用人などなどと動機のある人物が出てくる。何ヶ所かに伏線が出てきて、きちんと読者でも犯人が分かるようになっているらしい。見返すと、確かに「この人はこの情報を知らないはず」という場所があった。結末が分かってから題名の意味も分かる用になっている。なるほど。2014/02/09
チェス
0
思った以上に面白かった。しかし、殺すために助けた、、なんて怖ろしいっ!2016/11/18