内容説明
若き日、明治の日本で学び、夏目漱石らと親交を結んだ父セルゲイ―第二次大戦時、外交官として米政府に京都や東京の本郷・神保町の爆撃回避を進言、戦後も日本の文化・芸術の紹介に貢献した子ヴァディム―二代にわたって日本に関わった著者が欧米の読者のために執筆した、最初にしておそらく唯一の本格的“日本文明”論。
目次
第1部 歴史的座標軸(神話伝説時代;日本文明の誕生と開花;近代的国家の形成)
第2部 人々(家族生活;天皇;宗教思想;教育)
第3部 日本文明の物質的側面(空間;道具;三次元芸術―彫像;二次元芸術―絵画)
第4部 言葉(演劇芸術;文学的感性)
著者等紹介
エリセーエフ,ヴァディム[エリセーエフ,ヴァディム] [Elisseeff,Vadime]
1918年ロシアのペトログラードで生まれ、1920年、ロシア革命が勃発して一家はパリに移る。第二次大戦中は外交官として中国に滞在し、戦後1949年から日本に滞在。1956年からパリのチェルヌスキ美術館、1982年から1986年までギメ美術館の館長を務めるとともに、中国・日本など極東の美術・文化の紹介に数々の業績を残した。2002年没
エリセーエフ,ダニエル[エリセーエフ,ダニエル] [Elisseeff,Danielle]
1938年生まれ。国立古文書学校で学び、社会科学高等研究院(EHESS)、ルーヴル学院・スペインのバルセロナ大学でシナおよび日本の考古学・美術を教える。著書『シナ帝国時代の女性』でジュール・ミシュレ賞を受賞
桐村泰次[キリムラヤスジ]
1938年、京都府福知山市生まれ。1960年、東京大学文学部卒(社会学科)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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