内容説明
第一部は、“大震災と原発事故”を背景にした上嶋守と79歳で念願を果して女性になった矢矧章子の記録。第二部では医学・法律・子どもの世界・欧米の動向等「性同一性障害」の直面している課題に迫る。男・女を取り戻すドキュメント。
目次
第1部 巨大地震、巨大津波、原発事故(大震災、元妻の手をひいて;「インターセックスではありません」;いわきで被災する;号外!「東日本巨大地震」 ほか)
第2部 性同一性障害をとりまく状況(埼玉医科大学で初の性別適合手術;特例法成立の前後;性の移行と家族の問題;性別変更・欧州各国の事情)
著者等紹介
谷合規子[タニアイノリコ]
神奈川県生まれ。横浜国立大学学芸学部卒。日本ペンクラブ会員。1982年、「薬に目を奪われた人々」で、第一回潮賞ノンフィクション部門受賞。1992年~2004年埼玉県新座市議会議員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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わたし
5
分厚い本だったので、達成感を覚えながら読了。なんだか、素直に受け止められない本でした、なんでろう。性同一性障害とLGBTとを分けようとする考え方や、性に固執を周りに求めているように感じた事が違和感なのかもしれません。私たちは「違う」だからこう「ならなければならない」ではなく、もっと柔軟にならないかなぁ。でも、国という組織と対峙する場合こうならざるをえないのかもしれないなぁ、法律の事は解らないけれど、家族の形にこだわることなく性自認の性で生活できるようになれば良いなと思います。2013/04/21
けめこ
1
まあ言葉自体変わりつつあるからなあ。 あんまり3.11は関係ないかも。とりあえず絡めてみた、って感じ。災害時のプライバシーの問題とか、ホルモン供給問題とか、そのへん中心なのかと思ったのでちょっと肩すかし。文章ちょっと変。別にのめり込む要素はないんだけど、こういうのを読んでた大学時代を思い出して、なかなか集中して短い期間で読んだ。少しは大学の復習になったけど、どっちかといえば学術書ではなくエッセイ。まだまだとはいえ、自分は幸せな時代に生まれたものよ…。2018/01/20