人情 安宅の関

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 307p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784846010669
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

通すな、弟義経を!兄頼朝の厳命が、はるばる鎌倉から加賀に下った。この北陸の要衝を、破るか義経、抜くか弁慶…。彼らは、身分をいつわり身をやつし、奥州をめざしているという。関守・富樫は目を見ひらき、耳をそばだて息をこらした―。烈風烈々、安宅の関。

著者等紹介

戸田宏明[トダヒロアキ]
1946年(昭和21年)、石川県小松市生まれ。1969年から金沢市片町で「倫敦屋酒場」を経営、傍ら文筆にも親しむ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

としえ

16
源頼朝から追われる義経一行が山伏に身をやつし、安宅の関を通過しようとした際の関守・富樫との問答の話『勧進帳』を、富樫側から描いた作品。勧進帳=歌舞伎の演目くらいの知識しかなく富樫泰家の名前も知らなかったので、始めの方は誰目線で読めばいいのかわからなかったり、いきなり数年が経過していたり、甚介の講釈が長かったりするあたりが読みづらかった。富樫の人となりや武勇は、これぞ武士といったかっこよさがあり良かったのでちょっと残念。「百本矢 二」の決着がついてからのやりとりと「逃避行 二」の右近との再会の場面が好きだ。2016/03/24

rinrinkimkim

2
私が歌舞伎見物にハマってかれこれ6年、その間何回勧進帳を見たことか。富樫役を菊之助丈がするたびにこのりりしき関守に興味がわいては忘れてしまっていた。富樫は弁慶を逃がす(関を通す)ことによって自分の命を差し出すわけでそれほどまでに弁慶に入れ込むのはなぜ?と思ってました。この本が史実に近いなら弁慶にひきつけられる力と同じくらい頼朝に不信がわいていたのでしょうね。偶然にも来週は歌舞伎座で勧進帳、富樫役は幸四郎丈です。本持参でお芝居見たい。弁慶のしゃべりを本からうつしとりたいです2014/11/04

Kei3

1
著者がマスターの 「倫敦屋酒場」で購入。義に生きる男、富樫泰家。男が惚れるタイプだと思う。倶利伽羅峠の戦いは地元贔屓もあり、非常に楽しくワクワクして読ませてもらった。歌舞伎の勧進帳観たくなった。生で歌舞伎観たことないからいつかは観たい。そしてまた「倫敦屋酒場」で楽しく呑みたい!2013/03/17

1
富樫側から見た「勧進帳」 というより、富樫泰家の生涯を描いたという方が正しいか。 著者は富樫に惚れ込んで研究を続け、富樫の供養を兼ねてこれを書いたとのこと。 どこまでも義を重んじ、まっすぐに生きたこの富樫ならば義経逃がすだろうと思わせてくれます。 こういうので史実がどうこういうのは野暮ってもんでしょう。2011/08/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/3305192
  • ご注意事項

最近チェックした商品