内容説明
下町に住む市井の人々の哀歓をストーリーテラーの名手が描いた人情小説集。初単行本化を含む全11編。
著者等紹介
川口松太郎[カワグチマツタロウ]
明治32(1899)年、東京浅草生まれ。久保田万太郎、講釈師・悟道軒円玉らに師事する。大正12年に小山内薫主宰の雑誌「劇と評論」に戯曲が掲載され、その後、戯曲・台本を数多く発表する。小説での本格的なデビュー作は昭和9年「鶴八鶴次郎」。翌年に「風流深川唄」ほかで第一回直木賞を受賞する。以後、映画化された『愛染かつら』や『しぐれ茶屋おりく』(第三回吉川英治文学賞受賞)、『新吾十番勝負』など、芸道小説、風俗小説、時代小説で活躍。また、映画会社の重役として、映画や演劇の製作にも力を注いだ。昭和40年に芸術院会員、48年に文化功労者。昭和60(1985)年逝去。享年八十五歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sawa
1
☆☆☆☆ 谷崎家で振る舞われるサンドウィッチがとっても美味しそう。歌舞伎関連の話がいくつかあって面白い。「人間にも本物と偽せ物のある事が判ったわ。本ものは地味で目立たないけど、長い間には美しさが見えるものね。」という台詞が印象的な「銀座善人」と、まるで切られ与三のような「浮草物語」が特に面白かった。(図)2010/10/21
mawaji
0
第一回直木賞作家とは知らなんだ。続編が出ていたので図書館で借りました。まだ誰も借りていなかったようで、得した気分で楽しく読了。2010/02/04
やぶチャン
0
最高★★★★★2010/01/03