内容説明
晩年のルカーチとの対話を通じて、20世紀初頭のブダペストを舞台に“逡巡するルカーチ”=ミダース王の青春譜を描く。亡命を経たのちの戦後のハンガリー文壇との論争にも言及する。
目次
第1章 アントン親方と“後進”地域の文化変容
第2章 教養環境としてのブダペスト
第3章 青春と初期の作品(気に染まぬリポート街;イデオロギーとしての隠遁、『魂と形式』;『精神の貧困について』;『小説の理論』(社会心理学的余論))
第4章 ハンガリー文学との対決(ヨーブ、モルナール、バラージュ。ブダペスト罵倒のチャンス;アディとバビッチ;大概念に呪縛されて;ネーメト並びに通俗作家たちとの論争;『未完のことば』批判;挫折せる啓蒙主義者)
著者等紹介
ヘレンバルト,ジュラ[ヘレンバルト,ジュラ][Hellenbart,Gyula]
1930年ハンガリー生まれ。1956年(ハンガリー動乱の年)以来在独
西澤龍生[ニシザワリュウセイ]
1928年東京生まれ。京都大学文学部卒業。筑波大学名誉教授。専攻は西洋史学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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