内容説明
1950年代、アメリカ、ハリウッド。マッカーシズム吹き荒れるアカ狩りの時代、証人として出頭した者は情報提供者となるよう迫られる。思想と生活のなか「転向」という永遠のテーマのもとで、彼らはいかに良心との葛藤に苦慮したのか。マッカーシズムに関して一級の“資料”として名高い「Naming Names」ついに翻訳なる。
目次
序論 情報提供者は愛国者である(スパイ活動の情報提供者;陰謀を暴露する情報提供者;リベラル派の情報提供者)
1 名前の売りわたし(ハリウッドのHUAC(下院非米活動委員会)
協力者たち
傍観者たちの罪)
2 栄光と烙印(エリア・カザン―沈黙の言い分;それぞれの理由;理由の検証;貶めの儀式)
3 被害者たち(狙いうちされた被害者;被害者としての共同体;被害者としての情報提供者)
4 教訓(「許し」という問題;「権威への追従」という問題;「公正さ」という問題)
著者等紹介
ナヴァスキー,ヴィクター・S.[ナヴァスキー,ヴィクターS.][Navasky,Victor S.]
イェール大学ロースクール修了。ニューヨーク在住のジャーナリストとして一流紙誌に寄稿し、1978年より『ネーション』誌の経営と編集責任者を努める。近年は、コロンビア大学ジャーナリズム・スクールでDelacorte記念教授として教鞭も執っている
三宅義子[ミヤケヨシコ]
慶應義塾大学経済学科卒業。カリフォルニア大学大学院博士課程修了。女性問題をテーマにして雑誌編集と執筆に携わったのち、1994年より山口県立大学国際文化学部教授。専攻は、女性学・ジェンダー研究。著書に『女性学の再創造』(2002年、ドメス出版。2003年度山川菊栄賞受賞)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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