内容説明
父の代わりに赴いた往診先で事件に巻き込まれる、フォーチュン氏最初の事件「大公殿下の紅茶」、その後に妻となる女性が、事件の解明に重要な役割を果たす「几帳面な殺人」など、黄金時代の名探偵レジー・フォーチュン氏の若かりし姿と名推理を堪能できる記念すべき第一短編集。全編初邦訳。『クイーンの定員』にも選ばれた本書を「ホームズのライヴァルたち」第二弾としてお届けする。
著者等紹介
ベイリー,ヘンリー・クリストファー[ベイリー,ヘンリークリストファー][Bailey,H.C.]
1878~1961。ロンドン生まれ。オックスフォードのコーパス・クリスティ・カレッジで文学士を取得。在学中の1901年に歴史小説My Lady of Orangeを上梓、英米で出版された。卒業後は『デイリー・テレグラフ』紙に在籍、のちに論説委員を務めた。第一次大戦中、雑誌にフォーチュン氏ものを発表。黄金時代のイギリス本格派ビッグ・ファイブのひとり
文月なな[フミズキナナ]
小樽市出身。北海道大学文学部行動科学科卒。インターカレッジ札幌にて翻訳を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ホームズ
5
事件としては少し物足りないし終わり方がスッキリしない物もあったり不満が残る短編集ということになるのかな。とりあえずシャーロック・ホームズのライヴァルたちの一人として読んでみて楽しめばいいのかな(笑)2011/03/31
timeturner
4
再読。『フォーチュン氏説明する』の前に状況設定や人間関係を確認するために読んだのだが、フォーチュン氏物の短編集としては1作目にあたるこれ(1920年刊)から6作目(1930年刊)までの10年間で設定が変わったところがあるね。2024/12/26
mercury
4
ホームズのライバルと言うには素人臭い。まぁ、探偵を仕事にしているわけではないのだけれど。古き良き時代のいろいろな意味でのどかな物語。でも、異常な執着については現代と同じ。当時の人々はどのように読んだのだろう。2021/12/13
ホームズ
2
シャーロック・ホームズのライヴァルたちの1人、レジナルド・フォーチュン。後に奥さんになる人が登場(笑)あんまり印象に残らないかな~。2008/02/16
timeturner
1
いやあ、おおらかでいいなあ。科学捜査なんてたいしてない時代だから、現場検証にしても証拠の扱いにしても素人のこっちが「おいおい」と声をかけたくなるようなことばかり。でも、そんなことはものともせずにちゃんと事件は解決する。2014/05/05