感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
25
男性名だが女性作家。主人公の弁護士クルックの信条は依頼人は必ず無罪に。彼の依頼人で二度も殺人容疑で起訴されたルースは、何故か不審死や事故や死亡事件が周りに頻発する。読者にはルースの内面が明かされないので、疑いを持ったまま読み進むことに。何気ない失言が元に犯人が指摘され、アリバイが崩される。単に被害者の老女の吝嗇と意地悪さを示したと思われたエピソードが、実は真相に繋がる伏線に。疑わしきは罰せずが常識の社会でも証拠不十分故の無罪は、一般社会では潔白とは扱われないというのがテーマの一つ。2010/02/18
guriko
4
著者初読。たぶん『薪小屋の秘密』は読んでないはず。それくらいしか知らない著者だったけれども、どうしてどうして。派手な推理はないけれど、タイムテーブルと発言の矛盾をついて論理的に犯人を導き出す「私の依頼人はみな無罪」がモットーのクルック弁護士が素敵。本当に頼れる人には派手なパフォーマンスは必要ない。2024/04/07
チェス
3
なかなか面白く読みました。2018/01/20
nightowl
3
行く所事件が起きる女、今回は金持ち"いじわるばあさん"の話相手の職。上手く取り入るも相手家族からは遺産を巡って良く思われずやはり―週刊誌的な題材を下世話になるすれすれの部分で抑え、おまけに今回は後半の251ページや253・254ページなど割と真面目にまとめつつハッピーエンド(?)も用意しているという手堅い一冊。こちらでは強烈なキャラクターで伏線を煙に巻く手腕に騙されてしまった。なお、一冊だけでなく訳者あとがきに紹介されている作品+先頃刊行された「灯火管制」全てにクルック弁護士が登場するのでお見知り置きを…2016/08/01
kanamori
0
☆☆☆2016/02/26