著者等紹介
ベルンハルト,トーマス[ベルンハルト,トーマス][Bernhard,Thomas]
オーストリアの作家。1931年にオランダのマーストリヒトで生まれる。1957年に詩集『地上にて地獄にて』を発表、1963年の小説『霜』で作家としての地位を不動のものにする。劇作家としては1971年の『ボリスの供宴』がデビュー作。1989年にオーストリアのクムンデンで死去。20世紀のオーストリア文学のみならず世界文学を代表する作家として死後ますます名声が高まっている
池田信雄[イケダノブオ]
1947年東京生まれ。東京大学教授。ドイツ文学紹介誌『DeLi』編集長。ドイツ・ロマン派および異文化コミュニケーション論の教育・研究のかたわら現代ドイツ文学の紹介も手がける。ヴェンダースの『さすらい』、『ベルリン、天使の詩』(共訳)、『時の翼にのって』などドイツ映画の字幕翻訳も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぎんしょう
2
喋り過ぎる空虚さというのがあって、それがベルンハルトの一貫した特徴であるのかな、というのを、まだ3作品しか読んでいないけれど思った。そう言う点だと、この作品ははじめから喪に際しての不在へのしゃべりすぎという方向で、強く空虚の側へ偏っている。一元的に見えてしまうのは好ましくないが、背景などを考えると、それも味として評価すべきなのかなと思う。2012/01/27
ディヴァイン
2
ローベルト教授から放たれる言葉がすべてベルンハルトのオーストリアに対する見方となっていると思うと、すさまじく嫌っているのだなぁと感じられる。さすがは『消去』の作家のラストワークを飾るにふさわしい作品だ。最後のヘルデンプラッツからの声は鳥肌ものです。2009/09/29
borug
1
ベルンハルトの小説に近いものを感じて読みやすくはあったし面白かった、けど戯曲の読み方がよく分からない。実演を見ないとという感じ。2016/02/01
MaRuTaTSu
0
「オーストリア人はカトリック教徒か/国民社会主義者(*ナチ)でなければならないの/それ以外は許されず/すぐに抹殺されてしまう/100パーセントのカトリック教徒か/100パーセントの国民社会主義者でなければならないのよ」(91頁)2016/11/03
death.intheabandonedballroom
0
何回目か2012/09/16