著者等紹介
ミュラー,ハイナー[ミュラー,ハイナー][M¨uller,Heiner]
1929年ザクセン生まれ。ブレヒトの後継者として東ベルリンの演劇界に登場するが、社会主義建設の矛盾を剔抉する作品が出版・上演禁止になる中で古典の改作に向かい、『ハムレットマシーン』、『メディアマテリアル』などを契機に西側で注目されるようになる。自ら演出も行い、1990年ドイツ座での『ハムレット』と自作を合わせ鏡にした約7時間の『ハムレット/マシーン』の舞台は反響を呼んだ。1990~95年ベルリーナー・アンサンブルの劇場監督を務め、ブレヒト作『アルトロ・ウィの興隆』の演出を最後に1995年没
谷川道子[タニガワミチコ]
1946年生まれ。東京外国語大学教授。ブレヒトやミュラー、ピナ・バウシュを中心としたドイツ語圏現代演劇・表象文化が専門(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mstr_kk
6
ハイナー・ミュラーの戯曲。初めて読みました。革命における上部からの指令が、末端の工作員に演劇的な行動を取らせるさまを、ちょっと前衛的な手法とカッコいい文体で描いています。なかなか面白い作品だと思います。ミュラーのほかの作品(というか、『ハムレットマシーン』)に慣れると、相当わかりやすいと感じます。複雑そうに見えて、じつは単純な構造です。2017/06/03
MaRuTaTSu
2
「自由は民衆をバリケードに導くが、死者たちがめざめたら、自由は制服を身にまとうことになるんだろう。ぶちまけた話が、自由もまた、娼婦にすぎない。」(15頁) 2018/04/04