内容説明
ヴェネチアで祭壇画修復に従事するガブリエルのもとに、イスラエル諜報機関の元長官アリ・シャムロンが仲間の死の報せとともに現れた。ガブリエルが不可解な死を調べていくと、彼がユダヤ人虐殺の新たな真実に迫っていたことが明らかになった。だが、調査を続けるガブリエルの行く手を阻むのは、ヴァチカンの暗部ともいえる秘密組織だった…。現代史の闇にメスを入れることで、いま最も注目を浴びている作家ダニエル・シルヴァによる、ナチス三部作の第二作。全米でベストセラーを記録した話題作がついに邦訳。
著者等紹介
シルヴァ,ダニエル[シルヴァ,ダニエル][Silva,Daniel]
1960年、米国生まれ。サンフランシスコ州立大学在学中にUPI通信社に臨時で雇われ、その後、正式に入社する。世界を股にかけた取材・報道業務に従事した後、CNN放送局に転職。エグゼクティブ・プロデューサーとして数多くの報道番組などをプロデュースする
山本光伸[ヤマモトミツノブ]
1941年東京生まれ。国際基督教大学歴史学科卒業後、編集者を経て翻訳家。ラドラム、マレルなど多くの翻訳を手がける。現在、翻訳家養成校インターカレッジ札幌及び、出版社(株)柏艪舎代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くたくた
50
ガブリエル・アロンシリーズ3作目。ナチス3部作2作目。ホロコーストに協力しナチスの戦争犯罪者の逃亡を助けた法王庁、ローマ・カトリック教会に対する告発と、ユダヤ迫害を肯定し、ローマ・カトリックの権威と権益を守ろうとする法王庁内の秘密組織との暗闘。1942年のある重大な事件の調査を手掛けたためにガブリエルの旧友が抹殺された。彼が殺された理由とその資料を追ううちにガブリエルも命を狙われ、ユダヤ人との和解を目指していた新教皇もまた、暗殺の危機に。ガブリエルは教皇を守り、秘密組織に対抗しようとするが。2021/02/05
Nat
37
図書館本。ナチス3部作の2作目だが、1作目はなかったので、とりあえず借りてみた。宗教的な諸々の対立やユダヤ人に対する差別など沢山の問題が物語の根底にある。最後に何とかなったけど、いつも重傷を負ってばかりのアロン。心配すぎる。2023/02/26
Masa
10
読了。今月新刊読む前に少し過去を、と軽い気持ちで読み始めたのですが、思いの外、というかかなりぐいぐい惹き込まれました。派手さはないのですが、飽きさせない物語運びというか、「夢中になって読んだ」というのが正確な表現かもしれません。キアラの立ち位置がちょっと? 過去作は次巻でストップしてるんですよね。次巻でいろいろすっきりして『亡者のゲーム』に続いてくれることを祈っています。2020/04/09
キミ兄
7
これはかなり実話に基づいてるんだろうけど、ナチスとバチカンの関係なんて、他ではあまりお目にかからない。ヨハネパウロ1世についてもっと知りたくなった。☆☆☆。2017/12/25
stobe1904
6
ガブリエル・アロンシリーズのナチス3部作。第二次大戦中のバチカンとナチスの癒着構造を解き明かそうとする教皇と反勢力の抗争にイスラエル(ガブリエル)が巻き込まれる構図。個人的にはとても好きなシリーズなのだが、日本で人気がないのが残念。ハーパーコリンズからの出版が途絶えないことを願いたい。面白さだと既出作品よりインパクトは弱めか?★★★☆☆2016/12/13