内容説明
「大切なものは目に見えない…心で見なくちゃ…」完全新訳のファンタジー。
著者等紹介
サン=テグジュペリ[サンテグジュペリ][Saint‐Exup´ery]
1900‐1944フランスの作家。飛行士としての体験から『夜間飛行』『人間の大地』などを著した後、1940年アメリカに亡命。『星の王子さま』を執筆後、戦線に復帰し、偵察飛行中に行方不明となった
三野博司[ミノヒロシ]
1949年、京都生まれ。京都大学卒。クレルモン=フェラン大学博士課程修了。奈良女子大学教授
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感想・レビュー
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♪みどりpiyopiyo♪
41
…こうしてすぐに、いささか怒りっぽくて見栄っぱりな彼女は、王子さまを悩ますようになった… ■フランス文学者の三野博司氏は、訳すに当たって、日本語として自然になるように文脈に応じた訳を当てるよりも、原文の繰り返しやリズム等を忠実に訳す事を心がけたそうです。その割には読みやすい滑らかな訳でお見事です。■翻訳小説を読んでいると「原著ではどんな表現をしているんだろう?」と思う事がありますが、この訳を読むと、原著の雰囲気が伝わってくるように感じました。良いご本 ( ' ᵕ ' ) (1943年、2005年訳)2019/12/31
BUBI
21
「星の王子さま」の著作権が切れたのを機会に多くの新訳が出たのを知ったのは箱根の「星の王子さまミュージアム」へ行ったときでした。その時は自分がよく知っている「星の王子さま」じゃないと変な気がしたのですが、オリラジ中田先生の「しくじり先生」での授業を聞いてできるだけ原文の雰囲気に近い新訳を読んでみたくなりこちらの三野博司さん訳の本を購入。この本は「童話」ではありません。エピソードは全て何かの象徴だと思うと今まで気が付かなかった発見ができます。昔は悲しいだけだったラストも今は何だかほっこりした気分になりました。2016/11/30
え
21
「そうじゃないよ」と王子さまは言った。「友だちを探しているんだ。どういう意味なの、〈手なずける〉って?」「いまではすっかり忘れられていることだけどね」とキツネが答えた。「それは〈絆をつくる……〉って意味さ」(p96引用)●表題については、すでに定着している内藤濯訳による『星の王子さま』をそのまま採用させていただいた。(中略)そのまま訳すと『王子さま』あるいは『小さな王子』であるが、そこに「星の」を冠したこの卓抜な着想に深い敬意を表し、また出版社の要請もあって、ここでも『星の王子さま』とした。(訳者あとがき2014/05/21
shiman
14
縁あって今年2冊目の王子さまを頂きました。手懐けられての別れは寂しいけれど、親しいひとたちがどこかの灯りの下で笑って暮らしてくれてればそれでいいですね。2015/12/13
KAZOO
14
この訳は現代的な感じが色濃く出ているようでした。言葉遣いが面白く今の人にはすぐ読めるような感じがします。大学の先生の訳ですが、最近の学生などによく接しているその成果でしょうか。2013/10/19