内容説明
1942年、遙か遠い満州の地へ、農業や学問に励む「満蒙開拓青少年義勇軍」の一員として、少年らは旅立つ。―1945年、敗戦。待ち受けていたのは未曾有の混乱、伝染病、ソ連軍の強制労働だった。
目次
母さん、満州に行くよ
日輪兵舎
土の戦士
大陸の日々
選ばれて
十七歳の遺書
はぐれ鳥
少年たちの賭け
満州国の夢のあと
母のふところへ
著者等紹介
新井恵美子[アライエミコ]
1939年、東京都で生まれる。戦況激化により、父の郷里小田原に疎開し、ここで成人する。小田原城内高校卒業後、学習院大学文学部国文科中退。1996年、「モンテンルパの夜明け」で第15回潮賞ノンフィクション部門賞受賞。日本文芸家協会会員、日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かい
0
「満州」を知りたくての一冊。少し前の本を読んでると、作者の出身が満州になっていることがある。それでずっと気になっていたのだった。読みやすい文章で、ひとりの14才の少年が貧しい農村を出発し、義勇軍に入ってから帰国するまでが書かれており、その少年たちの目線で、満州事変、戦争の開始、日ソ不可侵条約が破られるさま、終戦後の混乱を知る流れになっている。終戦後、少年たちに罪はないとあたたかく仕事をくれた中国の人たちに助けられたんだなぁと思った。あくまでこれは「満州」の一面なので、他にも読む必要があるのだけど。2015/01/25
-
- 和書
- 左官礼讃