内容説明
発見と発明の文明史。人類はいかにして石油の秘密に近づき、その解明と有効利用に成功したのか。20世紀、「石油の世紀」へとつながる近代石油業の生成とその国際化は、いかに推移し、展開したか。草創期の開拓者たちの明暗に彩られた苦闘と事績を通して、その文明史的意義を考究・解明する。
目次
第1部 近代石油産業の成立(灯油時代の生成;草創期の開拓者たち;近代石油業の開幕;アメリカ石油業の確立)
第2部 国際石油産業の展開―ヨーロッパ石油勢力の台頭(石油業の国際化―市場および産油地域の拡大;バクー油田の興隆―ノーベル、ロスチャイルド、シェル;蘭領東インド油田地域とロイヤル・ダッチ;英領ビルマとバーマ・オイル;スタンダードとヨーロッパ資本;十九世紀末―停滞と萌芽)