メディアファクトリー新書<br> 恋するオスが進化する

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メディアファクトリー新書
恋するオスが進化する

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784840142762
  • NDC分類 481.35
  • Cコード C0245

内容説明

動物のオスとメスが出会い、愛し合って子どもを作る―。あなたがそう思っていたら、本書に衝撃を受けるだろう。トゲの生えたペニスで、メスの体を傷つけるマメゾウムシのオス、贈り物の大きさに応じて、交尾の時間を変えるガガンボモドキのメス。生物のオスとメスは、繁殖をめぐって激しく闘争していたのだ!21世紀の生物学界を沸かせ続ける「性的対立」について、その驚きに満ちた事例を次々に紹介する、迫真の最新レポート。

目次

序章 愛は戦いである
第1章 性分化―オスは寄生者として生まれた
第2章 異性間選択―選ぶのはメス、泣くのはオス
第3章 同性内選択―戦うオス、企むオス
第4章 精子競争―子宮の中の競争
第5章 性的対立―モテないオスの大暴走
第6章 繁殖コスト―浮気を巡る冒険
第7章 性転換―セックスはそもそもあやふやである
終章 進化が「いいこと」なんて誰が言った?

著者等紹介

宮竹貴久[ミヤタケタカヒサ]
1962年、大阪府生まれ。琉球大学大学院農学研究科修了後、沖縄県職員として害虫・ウリミバエと10年以上戦う。その間、九州大学大学院で理学博士を取得、ロンドン大学生物学部客員研究員を経て、岡山大学大学院環境学研究科教授。2010年、「不妊化法の効率を左右する昆虫時計遺伝子の生態遺伝学的研究」で日本応用動物昆虫学会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yuma Usui

30
オスとメスの進化上の攻防である性的対立について学べる一冊。社会的ステータスの低いニワトリのオスの精子を排斥するメスが居れば、何匹ものオスに身体に毒入りの精子を注入されるトコジラミのメスが居るなど、多種多様な生き物のセックス(交尾)について紹介している。クジャクの羽などメスに選ばれる特性を発達させる異性間選択、カブトムシのツノや蚊柱のポジショニングなどメスを獲得するための特性を発達させる同性内選択なども興味深い。オスメス関係なく、子育てに資源を多く割く性別を巡り他の性別の個体間で争われる事例は示唆に富む。2021/11/29

文章で飯を食う

13
性的選択によりオスのクジャクの羽根が立派になったり、鹿の角が立派になったりする。その事は知っていたが、立派な羽根や生存とのバランスなどは、実に面白い。さらに、性をめぐる、オスメスの利害関係もすごい。オスの精液がメスの寿命を縮めたりする。また、体の大きいオスがハーレムを作る種類では、体の小さいオスがメスのふりをして、ハーレムに紛れ込み交尾をするとか。久しぶりに目からウロコが何枚も落ちた。2015/08/23

マネコ

12
虫の生殖活動にフォーカスした面白い研究集。子どもには見せられませんが、大人になったら生物がどのような戦略で子孫を残してきたかを知れて大変面白かったです。おすすめの一冊です。2019/04/19

HALI_HALI

7
生物学における新たな概念『性的対立』に関するサイエンス本。オスとメスにおける利益はトレードオフ(二律背反)にある事を、昆虫の繁殖など様々な実験結果を元に述べている。この法則はヒトにも当てはまるのだろうか・・・。2017/10/22

雑食奈津子

6
生物学の世界ではつねに、オスがメスのために争ってくれている。と書くとロマンチックだが、実態は最悪だ。オスはメスを巡る闘争の矛先を、オスばかりではなくメスにまで向けた。ほかのオスの子を生まないように、必死で考えた結果にしたってひどい。トゲのあるペニスでメスのアソコはズタズタにされるし、毒入り精液なんて殺す気満々である。もしや世の中のオスはみな、メスが嫌いなのではなかろうか。2019/10/14

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