パサージュ叢書<br> 不思議の国のララ

パサージュ叢書
不思議の国のララ

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784839830083
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0095

内容説明

神様はイタズラが好きだ。赤毛のアンが籐のバスケットに頭をぶつけて失神し、アリスの夢のなかに遊びに行ってしまうような小説「第七官界彷徨」で知られる翠は戦前、恋にあこがれ、小説を道具にあこがれを恋に変える錬金術で数々の作品を発表。しかし戦中・戦後に消息を絶ち、筆を折ってしまう。ようやく60年代、70年代になって再び脚光を浴びる。今読むからこそ新しい、今だからこそ楽しい尾崎翠の世界。

目次

1 不思議の国のララ
2 海辺の憂鬱
3 チャアリイに首ったけ!
4 四季のラプソディ
5 デジャヴュ
6 二重人格の創造主

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

紅蓮

7
郷里に社交的修辞はいらない。そこで、私は太い低音で言おう ふるさとの二十世紀は初秋の味、名菓こんこんとして尽きぬ果汁のいずみ、底に一脈爽やかな酸味、他の梨に求めて得られない酸味であろう。この故に人に若し「二十世紀」の性別を問わば言下に答えよう 二十世紀氏は男性です。 (新秋名菓 p.141)2018/05/26

みどり

3
尾崎翠さんの、言葉の選び方が好きだ。彼女のことを年表上でしか追うことができないけれど、それを知ることでより作品を楽しむことができるのだなと感じた。彼女の作品はひとつたりとも逃したくない。やっと出会えたわたしの一番好きな作家さん。散文も詩も民謡も、小説もすべて好き。読んでいて気持ちがいい。この本のイメージに色をつけるならば透明の薄い水色。2016/04/18

ybhkr

3
題名を見て読んだことのない長編かと思ったらご本人のアンソロジーだった。個人的にアントンにはこうろぎ嬢かな、という気がする。小野町子という名前はたいへんときめく。昭和初期、今の何倍も女性がひとりで遊ぶことが困難だった時代の焦燥感罪悪感。芸術を志すも思うように花開かず財力もなく薬に頼りしかし75歳まで生きた翠の断片。読んだことないものがたくさん入っていてよかった。2012/10/15

すぎの

3
乙女!ポーの翻訳もすてきだったけれど、チャップリンの章がいちばんすき。『第七官界彷徨』のあとがき的なの。ちくまの全集でよんだはずなのに、すごく印象にのこった、個性でなく統一ねえ。分裂心理症について実在する病気だとおもっていた。苔の、ひとの、恋愛そしてどっぺるげんげる。★第七官「世界」となっていたことにいまになって気づいた、恥。修正。2011/10/09

鳴蝉

3
作者と同じ鳥取出身なので、故郷の風景が出てくると、あそこじゃないかと想像しながら読んでました。淋しさと、淡い憧れの心を感じるいくつかの短編が収録されています。「悲しみの頃」「夏逝くころ」「海ゆく心」のお話が好きです。2010/02/14

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