内容説明
毎日の金品強奪、婦女暴行、そして自宅接収。12歳の少年は43人を引きつれ決死の覚悟で祖国日本をめざす。厳戒下の38度線を家族の絆で越えた60余年前の実録。
目次
終戦―赤衛隊の跳梁
ソ連軍進駐―強奪と暴行と
自宅の接収―ホームレス同然の暮らし
窮屈なアパート生活―体当たりのロシア語独習
通訳アルバイト―心温かいロシア人もいた
平壌の冬―続々と命を落とした満州避難民
平壌脱出―トラック逃避行
三十八度線をめざして―落伍組の十七人
いよいよ国境―朝鮮の少年に率いられ
日本人会のある青丹へ―先発組と再会
開城天幕村―米韓軍下の二千人
仁川港へ―心はずむ貨車の旅
泰北丸―いざ祖国へ
博多に上陸―「御苦労様でした」
母の故郷へ―墨絵のような山々の出迎え
父と再会―家族の絆
著者等紹介
藤川大生[フジカワマスオ]
昭和9年、朝鮮平壌府に生まれる。終戦後、長崎県上波佐見村に引揚げる。昭和31年、日本大学法学部卒業。同年、東京トヨペットに入社。アオイエンタープライズ専務取締役、榛葉園本舗代表取締役などをへて、現在、フジシステムサービス代表取締役社長。(社)倫理研究所の法人レクチャラーも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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