出版社内容情報
日本では老人による老人のための政治が行われているが、民主主義的多数決では決して勝つことのできない世代はどう立ち向かえばよいか
目次
第1章 若者に老後はない
第2章 若者は5千万円損している
第3章 若者の損の原因を探る
第4章 若者の損の7つの解決策を評価する
第5章 シルバーデモクラシーという誤解
第6章 一票の格差是正の欺瞞
おわりに 日本脱出のすすめ
著者等紹介
島澤諭[シマサワマナブ]
富山県魚津市生まれ。東京大学経済学部卒業。1994年、経済企画庁(現内閣府)入庁し、日本経済の実証分析と経済政策の企画立案に携わる。2001年内閣府退官。秋田大学教育文化学部准教授等を経て、2015年4月より中部圏社会経済研究所研究部長。法政大学兼任講師、関東学院大学非常勤講師も務める。内閣府経済社会総合研究所客員研究員、財務省財務総合政策研究所客員研究員等を兼任。現在は、マクロ経済や地域経済の分析や政策提言を行うとともに、世代間格差問題に関して、経済学、政治学、法律学等の観点からの分析も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mazda
68
「若者がとるべき最終的な選択肢は、現代の「読み書き算盤」としての英語と数学とプログラミングスキルを身につけて、日本から脱出することです。それが嫌なら、日本の現状を変えるしかありません」という、冒頭の筆者の言葉通りだと思います。社会保障がねずみ講で成り立っている以上、後から参入する側が、人数が少なくなる現状では逃げる以外に手はありません。社会保障のために消費税を上げるとしたら、最終的に55%まで引き上げる必要があるとか…。というか、そもそも税は財源じゃないに…。元内閣府の方らしいので、仕方ないか…。2024/04/22
織川 希
7
★★★★☆ 勉強になる1冊。本書は日本社会において若者が経済面で搾取される立場にあることについて、学術的に分析をする。様々なデータが、年齢が若い人の方が生涯での金銭的負担が大きいことを示しており、それは年上世代のツケを払わされているという構造。この若者奴隷社会から抜け出すには、英語・数学・プログラミングスキルを身につけて海外に逃散するしかないというのが筆者の主張だ。少子化・男女格差・環境問題といった問題の多くを年上世代から押し付けられていると感じる現状に鑑みれば、それが非常に有効な手立てに思える。2023/02/20
訪問者
4
過激なタイトルだが、人口減少社会で現行の社会保障制度、特に年金を維持するために若者に過大な負荷をかけているのは事実であり、問題は国債発行のマジックがいつまで通用するかだろう。2020/08/29
Go Extreme
0
現代の読み書き算盤:英語・数学・プログラミングスキル 公的年金制度≒ネズミ講 4年に1回:言っていることが変わる年金政策 シルバーファーストの政治 年金は破綻しないが減り続ける 全世代型社会保障 若者世代:高齢世代に比べ5千万円損 政府財政と社会保障は一蓮托生 社会保障の充実→少子化加速 ベーシックインカムの損得分岐点:40歳 ゼロ票世代の権利→ゲームのルール変更 一揆or逃散 2020/07/23