内容説明
金融行政の大転換、ローカルベンチマークの推進、中小企業等経営強化法の普及、外部専門家との連携…地域金融機関の構造的課題と低金利時代の“融資”のあり方を説く。
目次
第1部 中小企業融資取引の課題(融資案件説明時に銀行担当者が発する悪意なき無責任な言動と取引先の困惑;中小企業経営者に対する当事者能力強化と情報開示力強化への要請不足;地域金融機関の支店担当者が求められる新知識)
第2部 事業性評価融資(事業性評価融資とは;事業性評価融資の進め方;事業性評価融資と外部連携;フィンテックや不動産業者提携住宅ローンに学ぶ中小企業融資の活性化)
著者等紹介
中村中[ナカムラナカ]
資金調達コンサルタント・中小企業診断士。1950年生まれ。三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)入社後、本部融資部・営業本部・支店部、岩本町・東長崎各支店長、福岡副支店長等を歴任、関連会社取締役。2001年、(株)ファインビット設立。同社代表取締役社長。中小企業金融に関する講演多数。橋本総業(株)監査役、一般社団法人資金調達支援センター副理事長、(株)マネジメントパートナーズ顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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koji
8
事業性評価融資とは、最近の金融業界の流行言葉で、企業の事業内容や将来性を評価して融資することです。その目指す方向性は、金融行政指針で明確になってきており、多くの書籍でも解釈が採り上げられています。本書の主張を一言で言うと、銀行は、行政が用意したプラットフォームや能力が高い税理士とのネットワーク力(要は税理士を選別せよ)を使い尽くして、その時間的能力的制約(付帯業務繁忙で融資に手が回らない、現場の融資能力低下、リスク過敏な本部決裁)を超えて事業性評価融資を推進すべしというものです。賛否両論の問題提起の書です2016/10/09
かわうそまん
7
金融庁が提唱し、今後、地域金融機関が推進していかなければならない「過度に担保や保証に依存しない、取引先の事業内容や将来の成長性をもとに融資判断をする」事業性評価融資について。事例が豊富で非常に分かりやすかったです。ただ、実際の現場は事例のようにスマート、スムーズではなく、もっと生々しくドロドロしてるんでしょうが…。2017/02/26
39taka
0
中小企業の事業性を理解するにあたって、当社の顧問税理士をはじめとして、外部の協力を仰ぐことの必要性・重要性を認識した。全部自分の力でやろうと思っても無理。お客様にもそのことを伝え、事業性の説明資料を書面で提出してもらうことも一案。2018/05/05