内容説明
「子どものこころ臨床」には、小児科医・精神科医の協力と、医療機関の連携が求められる。埼玉では、医師たちがゆるい連携をとり、協力して活動している。本書では、その現状を報告し、「子どものこころ臨床」のひとつのあり方を提示する。医師たちの活動の場は、クリニックから、総合病院、大学病院、専門病院、専門施設、福祉施設などさまざま。どの医療機関一つとっても、そこで診療が完結することはない。同時に、子どもたちは都市圏にもいれば、農村地帯や山間部、工業地帯や住宅都市にもいる。地域性に応じて、異なる医療ニーズがある。「医師と医療機関のネットワークによって、しなやかにニーズに応えよう」―そんな埼玉の試みを紹介している。
目次
身近なクリニックへようこそ
子どものこころの専門病院
大学病院の子どもの専門科
大学病院のこころの専門科
さらに専門的な施設へ
より大きな視点から
著者等紹介
山内俊雄[ヤマウチトシオ]
1937年生まれ、北海道大学医学部卒業、北海道大学大学院(医学研究科)修了、医学博士、北海道大学医学部精神医学講座助手、講師、助教授を経て、1986年、埼玉医科大学精神医学講座教授、神経精神科センター所長、附属病院院長補佐、副学長を経て、1994年、埼玉医科大学学長。2011年より同名誉学長。この間アメリカNational Institutes of Health(米国立衛生研究所、NINCDS)において研究に従事
作田亮一[サクタリョウイチ]
1956年東京生まれ。1982年日本大学医学部卒業。日本大学板橋病院小児科で小児神経学を学び、1991年国立精神・神経センター神経研究所研究員を経て1993年獨協医科大学越谷病院小児科講師。1999年助教授。2002年トロント小児病院神経病理学リサーチフェロー。2009年獨協医科大学越谷病院子どものこころ診療センター長・教授。子どものこころの発達と、学校不適応や摂食障害など小児心身症の子どもたちの診療に関して小児科・精神科の枠を越えた埼玉県ネットワーク作りに全力を注いでいる
井原裕[イハラヒロシ]
1962年鎌倉に生まれる。東北大学医学部を卒業。自治医科大学大学院、ケンブリッジ大学大学院を修了。医学博士、PhD。順天堂大学准教授を経て、2008年1月より獨協医科大学越谷病院こころの診療科教授。専門は、司法精神医学、精神病理・精神療法学、思春期精神医学で、その関連学会(司法精神医学会、うつ病学会、精神病理・精神療法学会等)の評議員の立場にある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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