出版社内容情報
国際結婚、家事・介護・看護労働など親密圏に属する人の国際移動に関して、その再編構造と多様性を支える論理が何であるかを論じる。
内容説明
家事・介護労働、結婚移民などの国際移動によって、受容する社会の親密圏が大きく再編される。脆弱性の上に成り立つ親密性の多様化を支える公共の論理とはなんであるのか。「親密なる他者」による親密圏の再編。
目次
第1部 理論編(親密性の労働と国際移動;現代日本におけるジェンダー構造と国際結婚女性のシティズンシップ;「不法滞在」をする側の論理―とくに性風俗産業で働く人びとについて)
第2部 親密性の労働の国際化の現状(韓国におけるケア労働市場及び移住ケアワーカーの位置付け;台湾におけるケアの不足と外国人労働者・結婚移民;親密性の労働を担う「JFC」;セーフティネットとしての故郷―非都市部に生きるマレーシア華人家族の再生産労働と生存戦略)
第3部 脆弱性の克服(ラブ・ゲイン―シンガポールの住み込み外国人家事労働者にみる親密性の変容;東アジアにおける移民労働と市民社会)
著者等紹介
安里和晃[アサトワコウ]
京都大学文学研究科文化越境専攻准教授。著訳書多数。フィリピン政府在外フィリピン人委員会、フィリピンのNGO、京都市内の小中学校などと連携したフィリピン系移民に対する支援を実施する。2014年、フィリピン大統領賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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