内容説明
学力差がある現実の教室を前提に、どの子にも確かな理解・定着・参加が生まれる授業をどう創るか。いま、授業づくりの基本を問い直す。
目次
第1章 なぜ、いま「教えて考えさせる授業」なのか(「教えずに考えさせる授業」は理想的か;「教えて考えさせる授業」とは ほか)
第2章 「教えて考えさせる授業」の実際(授業の概要;「教える」段階の進め方 ほか)
第3章 「教えて考えさせる授業」をどうつくるか(「教える」ときの注意と工夫;「考えさせる」課題の設定 ほか)
第4章 教育界の動きと「教えて考えさせる授業」(教育改革の社会的動向の中で;「教えて考えさせる授業」の広がり ほか)
著者等紹介
市川伸一[イチカワシンイチ]
1953年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。現在、東京大学大学院教育学研究科教授。文学博士。専攻は認知心理学、教育心理学。特に、認知理論に基づいた学習過程の分析と教育方法の開発をテーマとしている。文部科学省中央教育審議会教育課程部会委員も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぷりん
2
なぜ塾に行く子が多いのか? 学校の授業じゃわからないから? 不安だから? …少し古い本だが、教えずに考えることに時間を割き、あやふやな理解に留まったまま次々進んでいくこと、しかしながら教え込みを否定される状況を見てきて、どうしたらいいのか?? という疑問に少し答えが出た。まだまだアップデートしていかないとな。2021/03/24
Don
1
「教えて考えさせる授業」とは習得型の授業をよりよくすための方法であるとのこと。授業の中で「基本的なところは教え」,その内容を小グループで教え合う,伝え合うことで「理解を確認」し,「理解深化」のために課題に取り組む。塾ですでに学んでいる子も勉強が苦手な子もともに授業に参加できるような方法。基本的なところを教えることで,教科書を越えた理解をすることができるとのこと。 自分がやるとするならばどのような授業が可能か,少し考えたい。2013/08/31
rigmarole
1
著者はいわゆる学力低下論争の中で、いわば中庸的な立場をとったと言えます。教えることと、考えさせることのどちらも必要である。いわば当然のことですが、多くの現実の授業では、ともするといずれか一方に偏りがちになるのでしょう。本書では、まず理念を説明した後で、具体的な事例を取り上げ、著者の考えをどのように実践していくかについて、詳しく説明しています。2012/10/23
saku_taka
1
はやり?の「教えずに考えさせる授業」への違和感を解消してくれた。教育論は揺り戻しが激しすぎるが,これはバランスの取れた,そして実証的にも裏づけられた見方のように思う。それにしてもよく売れているなあ(今年の2月で11刷)。2011/09/27
パーブロウィッチ
0
何がよい授業なのか? なんだかわからなくなってきた。2015/09/23