代官の判決をひっくり返した百姓たち―仙台藩入会地紛争

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代官の判決をひっくり返した百姓たち―仙台藩入会地紛争

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784806714521
  • NDC分類 212.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

石油もガスも石炭もない時代、人口急増と社会構造の変化を背景に起きた、大開発時代にともなう燃料不足・薪不足問題を読み解く。

江戸時代、燃料の薪不足に悩む仙台藩広渕村の百姓たちが、
入会地内に誕生した北村新百姓のいぐね(屋敷林)を伐採したことで、紛争が勃発。
広渕村では大肝入と御代官様の御下知(指図)により伐採したと主張する。
電気はもちろん、石油もガスも石炭もない時代、
人口急増と社会構造の変化を背景に起きた、
大開発時代にともなう燃料不足・薪不足問題を読み解く。
紛争の記録を記した古文書を読み解くため、3年間におよぶ現地取材、村の古老へのインタビューにより明らかになった事件の背景とは。

はじめに 3
主な登場人物 10

序 章 新田開発と北村・広渕村 13
1 北村、広渕村の概況 14
2 新田開発による石高の急増 16
3 人口の増加 18

第1章 北村・広渕町紛争 23
1 訴状の表題と奥書 24
2 新屋敷誕生 29
【コラム】馬除け? 魔除け? 34
3 いぐね刈られる 35
4 大肝入と御代官様の御下知か? 39
【コラム】馬で乗り入れたわけは? 42
5 善右衛門 山人二人に縄を懸ける 43
6 夜中に山人を広渕町に連れて行く 47
【コラム】不定時法 53
7 北村と広渕町が衝突する 54
8 北村 清次郎、善右衛門 半死半生にされる 58
【コラム】殺されたの? 63
9 北村組頭 甚之丞、脇差をうばわれる 64
10 大肝入と広渕肝入より「善右衛門を見届けたい」と手紙が来る 68
11 広渕の者ども 山人を奪い返しに 善右衛門留守宅に押し込む 73

第2章 代官と大肝入への反論 77
1 大肝入作右衛門 手負いの清次郎を見届ける 78
2 代官による取り調べ 84
3 善右衛門の取り調べと北村の反論 89
4 善右衛門と両肝入の仕置 94
【コラム】江戸の刑罰、預 98
5 仕置の執行停止 98
6 御代官様への反論・その一(肝入の承諾を得ずに縄懸けした件など) 101
7 御代官様への反論・その二(入会地に「いぐね」を立てた件など) 106
8 仕置の不公平さ 110

第3章 北村百姓 主張を貫く 115
1 郡司(郡奉行)による取り調べ 116
2 手負い清次郎 打ち身再発して果てる 120
3 八郎左衛門子ども 助七に肝入役を命じてほしい旨の願書 124
4 助七肝入役の願書 返される 127
5 北村百姓 主張を貫く 131

第4章 事件の背景と歴史的意義 139
1 燃料不足を推計する 140
2 大肝入の苦悩と代官の立場 147
3 北村・広渕村紛争から見えてくるもの 150

付録 古文書・関係年表 155
あとがき 218

【著者紹介】
支倉清(はせくら・きよし)宮城県石巻市(旧河南町前谷地)の支倉家に生まれる。元東京都公立小学校長。宮城県前谷地の支倉家と、伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節の大使・支倉常長とどのようにつながるのか、長年研究を続けている。本書で取り上げた仙台藩入会地紛争も、キリシタン禁制をおかし、一族の関係者が処刑される中、処刑を免れるため仙台から前谷地に逃亡した常長の次男・支倉権四郎常道(戒名「道伯禅定門」)の二十三回忌法要が行われた時期にあたり、当時の村の様子を知る目的で、本史料の研究に取り組んだ。

内容説明

江戸時代、燃料の薪不足に悩む仙台藩広渕村の百姓たちが、入会地内に誕生した北村新百姓のいぐね(屋敷林)を伐採したことで、紛争が勃発。広渕村では、大肝入と御代官様の御下知(指図)により伐採したと主張するのだが、さて、その真相は…。

目次

序章 新田開発と北村・広渕村(北村、広渕村の概況;新田開発による石高の急増 ほか)
第1章 北村・広渕町紛争(訴状の表題と奥書;新屋敷誕生 ほか)
第2章 代官と大肝入への反論(大肝入作右衛門手負いの清次郎を見届ける;代官による取り調べ ほか)
第3章 北村百姓主張を貫く(郡司(郡奉行)による取り調べ
手負い清次郎打ち身再発して果てる ほか)
第4章 事件の背景と歴史的意義(燃料不足を推計する;大肝入の苦悩と代官の立場 ほか)

著者等紹介

支倉清[ハセクラキヨシ]
宮城県石巻市(旧河南町前谷地)の支倉家に生まれる。元東京都公立小学校長。宮城県前谷地の支倉家と、伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節の大使・支倉常長とどのようにつながるのか、長年研究を続けている

支倉紀代美[ハセクラキヨミ]
宮城県東松島市に生まれ、石巻市前谷地で小学校・中学校・高等学校時代を過ごす。元神奈川県公立小学校教諭。幼少期より、実父・本田雅童より習字の手習いを受ける。その後、日本書学館の初山祥雲に師事し、本格的に「書」を学ぶ。仙台藩入会地紛争に関する古文書も、「書」の知識を活かして、解読文を作成し、読解に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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コーリー

1
筆者の支倉清・紀代美は、自身の家系が慶長遣欧使節支倉常長とどのようにつながるのかを調査する目的で、斎藤報恩会博物館の史料を探索した。その中で仙台藩入会地紛争に関する古文書と出会う。この古文書を読み進めるうちに、その世界に魅了され、ご夫婦で解読に取り組み、その成果として書かれたのが本書。古文書のまとまりごとに、原文書き下し、現代語訳、解説で構成されており、巻末には古文書の写真が57ページにわたって載せられていて、古文書学習にも使うことができる。古文書解読を一から取り組み、本にまでまとめた点に感銘をうけた。2019/12/10

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