内容説明
“不運な屋敷”―ロンドンの高級住宅街メイフェアの、ある屋敷はそう呼ばれていた。なぜかその屋敷を借ると、みな不幸に見舞われるのだ。そのため家賃は安くても借り手がつかない。そこで働く使用人たちも、喜劇役者のような執事、怒れる料理人、気取り屋の従僕など、くせ者ぞろい。そんな悪評を知らずに屋敷を借りたフィオナという美しい娘と後見人が花婿探しのためにやってくる。彼女は貴族と結婚するために社交界にデビューする気らしいのだが、ぼんやりしていて何を考えているのかよくわからない。誰もが彼女のことを美しいだけの娘と思っていたが―。個性豊かな使用人たちが活躍する、『ダウントン・アビー』ファン必読のシリーズ!
著者等紹介
ビートン,M.C.[ビートン,M.C.] [Beaton,M.C.]
1936年、スコットランドのグラスゴー生まれ。書店員、秘書、新聞記者などの仕事を経たのち、結婚してアメリカへ渡り、編集者である夫の勧めで小説を書き始める。以降、100冊以上のヒストリカル・ロマンスを、マリオン・チェスニーほか、さまざまな名義で執筆する。その後、M.C.ビートン名義でスコットランドを舞台にしたミステリー“ヘイミッシュ・マクベス巡査”シリーズ(未訳)を発表。現在は、スコットランドのコッツウォルズ在住
桐谷知未[キリヤトモミ]
東京都出身。南イリノイ大学ジャーナリズム学科卒業。文芸翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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瀧ながれ
23
19世紀はじめのイギリスの貴族社会の、習慣や流行が描かれている。それもメインは使用人たちなので、皮肉めいた覗き見の気分が味わえて、とてもおもしろかった。おとなしくあまり利口ではない娘を演じた1話目のヒロインは、その二面性をもうちょっとじっくり読みたかったな。2話目は、お父さまに興味津々。いずれ近いうちにヒロイン(娘)と再会して、いろいろきちんと話してほしいです。家族のように苦楽をともにしてきた使用人たちなので、ハッピーエンドもいっしょがいいな~。2015/05/08
はるき
22
ロマンス小説ってやっぱり照れる。立地良しだが曰く付きの物件メイフェア。未来を切り開くのに必要なのは幸せな花嫁。時代背景とか雰囲気も楽しめるけど、何と言っても使用人たちの会話が楽しい。2016/08/05
ごへいもち
22
ヒストリカルロマンス2編だけど、アガサレーズンの著者M.C.ビートンの作なので一筋縄ではいかない不思議なヒロイン。1編目の方が好み2015/10/23
Yoko
17
もちろんあのドラマが大好きですから、地階での使用人たちの様子はかなりあのイメージで読みました。物語は社交界でのロマンス&ミステリーと使用人たちの人間模様の二階建て構造。普通のロマンスなら華やかな駆け引きとそのハッピーエンドに心ときめくのですが、この作品では許されない使用人の恋や彼らが家族のように想い合う様子が描かれほっこりします。あの67番地の面々がこの先どうなるのか‥‥‥、続編が必ず出ますように。2015/07/27
夜の女王
16
久々のヒストリカルロマンス。中編2作収納。どちらも陳腐なシンデレラストーリーだが、影の主人公は不運に見舞われた屋敷に仕える使用人たち。彼らが団結力と知恵でヒロインの恋を手助けするドタバタが面白い。執事のレインバード、料理人のマクレガー、皿洗いのリジー等々、それぞれのキャラが立ってて生き生きしている。ワンパターンなロマンスものとは一線を画す、と思ったら、作者はコージーミステリーを書いてるとか。道理でテンポが良くてユーモラス。ラブコメのような軽いノリが気持ち良かった。コージーの方も読んでみたい。2018/07/26




