ソフトバンク文庫<br> パパラギ - はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集

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ソフトバンク文庫
パパラギ - はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 178p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784797352399
  • NDC分類 944
  • Cコード C0198

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shoji

39
西欧を訪問したサモアの酋長ツイアビが、文明に対して鳴らした警鐘が書かれています。働く意義を問いかけ、貨幣経済を問いかけ、自然の摂理に逆らうことを揶揄しています。この本は1920年発行とのことです。ちょうど100年前です。100年前ですから、鉄道は走り、高層建築や集合住宅が建ち、貧富差は益々拡大の途と思いますが、今読んでなお強烈なメッセージ性があります。今、全世界がツイアビが批判する世の中になり果ててしまっています。貧富差の拡大、隣国からの脅威、温暖化にコロナ、この先、我々どうなるんだろう。考えさせられた。2020/12/22

まえぞう

24
私が勤め始めた最初の仕事は太平洋島嶼国との関係がメインでした。そのころ、翻訳されて話題になった本書(当時は単行本)を文庫本で見つけたので、40年ぶりに手に取りました。サモアの酋長がみたヨーロッパ人の生活を語る形の文明批判になっていますが、西洋人の中にある批判的な感覚も混じっているようで、ちょっとわざとらしい感もなきにしもあらずです。各章は10頁強なので、読むだけなら気楽によめます。2021/10/29

mm

22
第一次世界大戦前に1人のサモアの酋長がヨーロッパへ行ってみた。そこで見聞きした事から、白人文化がいかに不自然で、不毛で貧しく、神の心を蔑ろにして、病的で、欺瞞の罠に落ちているのという事を示す観察記録と考察。的確な視点と本質に迫る洞察力に驚く。学歴無用の実例。変な物で身体を拘束して、変に区切られたところに住んで、やたらと物を持ち、時間を細切れにし、お金を崇めてそのことだけを考え、自分だけの利益と権利を叫ぶ。分かち合わず、先のことを心配して、失わないことに力を使う。人間には風を吹きやますこと一つ出来ないのに…2021/09/08

藤月はな(灯れ松明の火)

21
父からのお勧め本。朴訥とした文体で語られるはヨーロッパでの自然と生きることと逆の生き方や拝金主義、神の教えと人間の矛盾についての疑問。考えることへの弊害は少し、反発したくなります。実践と理論は一方に偏らず、ちゃんと釣り合えば最大の効果を発揮するのに・・・・。この本では「日本人はまだ、パパラギになっていない」という。しかし、現在、競争と格差社会になりつつあり、色んなことに無関心なのに人への誹謗中傷に対しては責任を感じず、軽い反省しかしない日本人はパパラギよりももっと悪い存在となっているかもしれない。2013/08/19

kubottar

18
行き過ぎた文明に対する警鐘というべき本か。神様から頂いた自然の恵みを全て紙と丸い円盤(お金)に替えるパパラギ(我々文明人)は酋長からするとカワイソウな人間にみえるそうだ。たしかに、便利なモノに囲まれると自分の頭で考える必要が少なくなっていく、ような気は薄々していました。 自然に対しても目を向けるきっかけになる本。2022/02/16

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