ダーウィンの危険な思想―生命の意味と進化

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  • サイズ A5判/ページ数 757,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791758609
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C1010

内容説明

ダーウィンが本来的に目ざしていたものは何だったのか?従来の進化論解釈を超えて、ダーウィン思想の根幹にある「アルゴリズムのプロセス」「デザイン形成の論理」を検証・展開させ、21世紀のきたるべき生命論を示し、宇宙論そして倫理観までを導きだす。AI研究、ミーム説以降の成果をふまえ、異才デネットが到達した包括的理論の全貌。

目次

第1部 中間からのスタート(「どうしてかしら」;一つの思想が生まれた;万能酸;生命の系統樹;可能的なものと現実的なもの;デザイン空間における現実性の織り糸)
第2部 生物学におけるダーウィン流の思考(ダーウィンのポンプに呼び水を入れる;生物学はエンジニアリングである;質を求めて;がんばれカミナリ竜;控えめな論争)
第3部 心、意味、数学、そして徳性(文化のクレーン;ダーウィンに心を奪われて;意味の進化;皇帝の新しい心などの寓話;徳性の起源;徳性をデザインし直すこと;一つの思想の未来)

著者等紹介

大崎博[オオサキヒロシ]
1947年生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学。哲学専攻。早稲田大学・明治大学講師。著書『フランス哲学史論集』(共著、創文社)、『フランスの智慧と芸術』(共著、行人社)。訳書、グイエ『メーヌ・ド・ビラン』(共訳、サイエンティスト社)、レヒテ『現代思想の50人』(共訳、青土社)

久保田俊彦[クボタトシヒコ]
1961年生まれ。明治大学大学院文学研究科博士課程後期退学。明治大学文学部専任講師。英語学専攻。訳書『現代思想の50人』(共訳、青土社)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

9
ダーウィニズムを状況論理のバージョンと考えたポパーを脇に置くと、著者は現代の状況論理のバージョンを作るかに見える。単純なアルゴリズムで多様な生物種を創出するこのオートマトン進化論は意識も言語も作り出す。そのプロセスは天空から降りてくるのではなく地上から上昇して行き(スカイフック/クレーン)、その前方にはAIが意識を持つ可能性も見える。セル・オートマトンで進化を説明するライフゲームの場面にムーアの法則が加われば、著者が採用するノイマン型モデルも量子型に更新され、進化はさらに非生物的生命へと向かうのだろう。2017/03/01

ステビア

7
分厚さにビビるけど非常に読みやすい。20年前の本なので今はどうなってるのか議論を追っていきたい。2014/02/12

山像

2
生物から計算科学まで、あらゆる《デザイン》は天空から降りてきてその形状へ導く《スカイフック》の産物ではなく、地上から漸進的に上昇する《クレーン》に由来するという思想を核に、広範な領域で哲学を展開する本。あくまで思想が主なので、生物学的に何を言っているのか明瞭でないまま話が切り上げられたりするのが少しもどかしい。チョムスキーやペンローズへの批判がスカイフックを求めていることに還元されるというのは凄いパースペクティヴだが、語の多義性で誤魔化されてる気もする。興味の薄い分野だとこういう感想になってしまうのかも。2014/11/30

Akio_Satake

2
ものすごく読みづらい本だ…三週間もかかった。本当に読みづらい、色んな意味で。ただし内容は良いのでぎりぎり読めるというか…1/3くらいの量でベストな本になりそうですね。本論とは別になりますが、どうしてこう進化論というのは他人の論の重箱の隅ばかりつつくだろう?いいじゃん、数学や物理とちがってそれぞれの解釈が成り立つ分野なんだから!と、まあ、そんな感想が強く残りました。2012/05/26

gen

2
物質の生成から生命、文化に到までがダーウィンの進化的アルゴリズムで説明。2009/05/25

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