内容説明
3世紀中頃から350年にわたって、日本列島に多数の前方後円墳が造られた。世界でも稀にみる巨大墳墓はなぜ造られ、いかなる社会的役割を負っていたのか。ヤマトと地方の王の関係、生産システムやムラの実態、東アジアとの交流などをビジュアルに解説する。
目次
はじまりは卑弥呼から
古墳文化のプロローグ
古墳のかたちの意味をさぐる
外形と埋葬施設のモデルチェンジ
時代をうつす副葬品
巨大前方後円墳の移り変わり
埴輪とは何か
前方後円墳の実像
ヤマトの王と地方の王
さかんな東アジアとの外交〔ほか〕
著者等紹介
若狭徹[ワカサトオル]
1962年生まれ。群馬県出身。博士(史学)。高崎市教育委員会教育部文化財保護課係長。明治大学文学部史学地理学科考古学専攻を卒業後、史跡保渡田古墳群の調査・整備、かみつけの里博物館の建設・運営にたずさわる。2010年に濱田青陵賞・藤森栄一賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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ネコタ
36
古墳時代のことがたくさんの写真資料とともに紹介されているのでたいへんわかりやすい。古墳時代についての入門書としていい。愛知県からは断夫山古墳がエントリー。2019/06/26
みかりんご。
6
【図書館】卑弥呼から古墳時代の終わりまでについて、年を追うごとに分かりやすく解説。◆解説2頁+カラー写真2頁が1単位となっていて、古墳や副葬品などの変遷も分かりやすい。古墳時代の水田がほぼ真四角に区切られ、用水も徹底運用されていたという技術に驚いた。P74にやや地元の磐座が載っていたのにも、びっくり。ここは2017年大河ドラマのロケ地となった場所だけど、強い気を感じることもあるので、磐座の力は今でも生きていると思う。2016/10/29
tnk
5
100ページ足らずな上に半分弱がカラー図版というコンパクトで読みやすい概説書。 古墳や副葬品を中心とする国家形成論に留まらず、一般集落の在り方や生業論もカバーしており良くできていると思う。2017/05/30
arere
5
カラーのビジュアル満載、眺めていて楽しい。教科書のように、文中にあるゴチック表示もいやではない。古墳時代の入門として最適。
Mentyu
4
古墳時代の入門書というと古墳を扱うことに終始してしまうものが多い中、豪族居館や当時の庶民の生活なども含めて古墳時代を総括的に扱えている点がいいなと思った。2015/05/15