内容説明
全国の温泉地にあった「性の博物館」―性愛シーンの等身大人形や性にまつわる品々を展示した「おとなの遊艶地」はいまや消滅しつつある。等身大人形製造文化と日本古来の性信仰と娯楽産業が融合した文化装置を訪ね歩き、「身体の観光化」の視点から成立過程と消費されてきた実態を考察する。
目次
第1章 「秘宝館」とは何か(性が観光の対象となるということ;秘宝館をめぐる謎 ほか)
第2章 秘宝館の誕生(元祖国際秘宝館伊勢館の概要;秘宝館を生んだ松野正人氏 ほか)
第3章 秘宝館の発達(温泉観光地に生まれた秘宝館;温泉観光地に生まれた秘宝館と伊勢の秘宝館との断絶 ほか)
第4章 秘宝館の変容と新たな魅力の誕生(アミューズメント志向の秘宝館のその後;集大成・嬉野武雄観光秘宝館 ほか)
第5章 遺産としての秘宝館(あとから見直される身体模造;余暇の歴史から見る秘宝館 ほか)
著者等紹介
妙木忍[ミョウキシノブ]
1977年、高知県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、北海道大学大学院文学研究科応用倫理研究教育センター助教。専門はジェンダー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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