内容説明
エロティックなユーモアと類まれなウィット、徹底した個人主義、そして何より愛の詩人であったE.E.カミングズの魅力を、リズミカルな翻訳であますことなく伝える、待望の選詩集。
目次
勇き簡単へ
肖像
唄
日没
神さまが私の体を放ったらかしにしている時
おお甘い自由な
ぼくは一体どんなにして
赤々と〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
15
19世紀末にアメリカに生まれ、ハーヴァード大学を出、 WWⅠでは従軍もした詩人カミングズの詩集。変わり者だが子ども好きだったようで、彼が子どものために作った2編の童話詩も収録されている。知識や論理ではなく、また意味でもなく、愛や直感をもって詩を扱った人物ではないかという印象を受けた。カミングズの詩は非日常的で非惰性的、非形式的であり、型にはまった無思考に愉快なショックを与えてくる。この詩人は、ひとが鳥の歌の意味を理解せずとも愛するように、自分の詩も読んでほしい、と願っていたのではないかという気がする。2023/07/07
charlie_
1
星雨太陽月/(すると雪だけが説明をしはじめる/鐘という鐘があちらにも こちらにもひびきわたっているなんていうことを/子供たちは想い出すのを 忘れたがるのだ)『星雨太陽月』より2012/06/10