出版社内容情報
新雅史[アラタマサフミ]
著・文・その他
内容説明
一九六四年一〇月二三日、視聴率六六・八%を稼ぎ出すほどの国民が見守る中、金メダルを獲得した「東洋の魔女」。彼女たちが在籍した繊維工場は、当時多くの女性が従事した日本の基幹産業であり、戦前には『女工哀史』に象徴されるような非惨な労働環境も抱えていたが、そこでバレーボールが行われたことの意味するものは何か。そして「東洋の魔女」が「主婦」を渇望したことの意味するものは何か。「レクリエーション」という思想からバレーボールが発明され、日本の繊維工場から「東洋の魔女」が誕生したことの歴史性を考察する。
目次
第1部 実践としてのレクリエーション(都市とレクリエーション;工場とレクリエーション;レクリエーションのグローバル化と日本)
第2部 歴史的必然としての「東洋の魔女」(バレーボールの日本的受容;繊維工場内の女子バレーボール;工場から企業のバレーボールへ;せめぎあう共同性とスペクタクル化;「魔女」から「主婦」への旅立ち)
著者等紹介
新雅史[アラタマサフミ]
1973年福岡県生まれ。東京大学人文社会系研究科博士課程(社会学)単位取得退学。専攻は産業社会学・スポーツ社会学。現在、学習院大学大学院ほかで非常勤講師を務める。著書に、初の単著にして2012年5月刊行以来版を重ねている『商店街はなぜ滅びるのか―社会・政治・経済史から探る再生の道』(光文社新書)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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