出版社内容情報
ルソー［ルソー］
著・文・その他
内容説明
身分階級、富者と貧者、主人と奴隷。当たり前のように不平等が存在した、近代ヨーロッパ。現代にも通じるこれらの問題はいつ、どのようにして起こり、正当化されていったのか…？専制政治の矛盾を考察し、本来の自由な存在としての、人間の不平等を解決するための社会の在り方を提唱した、政治哲学書を漫画化。
目次
不平等
社会の鎖
主人と奴隷
利害の不一致
生き残る手段
新たな社会
理想的な国家
著者等紹介
ルソー［ルソー］
１７１２～１７７８。スイス出身の哲学者・政治思想家。音楽家を志してパリに移り住む。懸賞論文に応募した『学問芸術論』をきっかけに、思想家としての地位を築き上げた。自由民権運動に多大な影響を与え、人民主権の概念を提唱した（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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徒花
100
まあまあ。ルソーの社会契約論の一部を全ページマンガで読める。物語のなかでとくに固有名詞は出てこないけど、ルソーの思想がフランス革命に影響を与えたような感じのストーリー。哲学はだいたい当時の時代背景に即していることも多いだろうから、この絡ませは悪くないとは思う。人はなぜ政府というものをつくり、それに従うのか。そして政府はなぜ権力を持ち肥大化していくのか、あたりのことがざっと学べる。2021/12/02
EOEO
15
身分や階級の差、不平等はどうして起こったのかについてや、専制政治の問題などについて書かれています。社会契約論の一部について書かれているようですが、まずまず理解できたかと思います。2023/09/20
トッド
14
❶自然状態➡人は自由意志で独立➡弱肉強食。❷自己保存➡相互協力➡法と文化。❸定住生活➡人の精神は心情豊かに➡私有財産。理性と文化より社会集団ができ価値評価が生じる➡不平等社会。❹特殊意志➡財産や能力のある者が尊敬を集めプライドを持つようになる➡妬み。❺格差社会➡強者と弱者、主人と奴隷、富者と貧者。❻社会秩序➡主人の権利の為の法と社会が制定される論理。❼全体意志➡私的利益の追求が広く支持された特殊意志の総和。❽自由と平等➡新たな社会契約で一般意志に従う、個人が私的利益を超え社会の一員として公共の利益を考える2021/07/03
あっきー
13
⭐３ 社会契約論はフランス革命のキーとなったことも分かったしその本をマンガで分かりやすく読めるとはこっちもなかなか過激である、フランス熱が冷めない内にマンガでない社会契約論とエミール、新エロイーズも読んでみたい2024/08/10
おくてつ
13
まんがで読破を読破するシリーズ。 フランス革命につながる自由民権運動に影響を与えた「社会契約論」ということで、フランス革命前夜の様子を描いた内容。革命そのものはだいぶ端折っているけれど。 封建秩序の上下関係ですべてが決められるのではなく、社会秩序との間に結んだ契約のもとで人々は市民的自由を得る。 最後のページの「あなたの社会に自由はありますか？」ってメッセージ。明らかに編集部の意図でしょうが、ぶっこみますねぇ。2018/07/29
