出版社内容情報
神楽、演劇、音楽、大道芸、芸術祭……様々な文化実践とその実践場所との関係を「真正性」などのキーワードに注目しながら論じる
はしがき
第1章 ライブパフォーマンスと地理・空間(神谷浩夫・山本健太)
1 はじめに
2 ライブパフォーマンスとはなにか
3 本書の視座
4 本書の構成
第?部 場所を売るパフォーマンス
第2章 ひろしま神楽の商品化・観光化(和田 崇)
1 神楽の系譜と特徴
2 商品化・観光化の動き
3 行政等の対応と観客の期待
4 神楽団の対応とジレンマ
5 誰のために舞うのか
第3章 地方に活動拠点をおくプロ芸能集団の存立基盤:佐渡「鼓童」の事例(山本健太・神谷浩夫)
1 太鼓演奏の担い手と資本主義市場
2 鼓童の誕生と発展
3 鼓童の芸能と奏者の再生産
4 公演地の特徴と観者の情報源
5 地方でプロ活動を続けるためには
第4章 都市的フェイクロアとしてのエイサーの意義(山田晴通)
1 「エイサー」とは何か
2 沖縄市とエイサーの表象
3 都市的フェイクロアとしてのエイサー
4 沖縄市にとってのエイサー
第5章 アートプロジェクトと地域づくり(松本文子)
1 アートと地域づくりの関係
2 現代アートを活用した地域づくり
3 演劇を活用した地域づくり
4 アートプロジェクトの地域づくり効果
第?部 パフォーマンスを売る場所
第6章 音楽的星座:徘徊し,集うミュージシャンとオーディエンス(成瀬 厚)
1 空間的行動データを学術的議論に位置づける
2 都市に浮かぶ星としてのライブ施設
3 サポート・ミュージシャンの移動労働
4 緩やかに集うオーディエンス
5 都市使用者の行方
第7章 東京の小劇場演劇:生産者のネットワークと消費者の行動(山本健太)
1 演劇と東京
2 公演地の時空間分布
3 スタッフはどうして東京で活動しているのか?
4 東京の観劇者はどんな人たちか?
5 東京で演劇を支えるネットワーク
第8章 広島の小劇場演劇:支援者と生産者と消費者の関係(市原真優・山本健太・和田 崇)
1 演劇と地方
2 広島の小劇場演劇
3 スタッフはどうして広島で活動しているのか?
4 広島の観劇者はどんな人たちか?
5 地方都市で小劇場演劇は成り立つか?
第9章 東京都のヘブンアーティスト事業からみるストリートのイベント化(山口 晋)
1 大道芸ライセンス制としてのヘブンアーティスト事業
2 都議会議事録にみるヘブンアーティスト
3 ヘブンアーティストによる賑わいの創出
4 東京から派遣されるヘブンアーティスト
5 公共空間としてのストリートとそのイベント化
第?部 グローバル化とパフォーマンス
第10章 フィリピン系移民のエスニック・パフォーマンスとその空間(阿部亮吾)
1 移民のエスニック・パフォーマンスとホスト社会
2 日本におけるフィリピン系移民社会の特徴
3 エスニック・パフォーマンスの質と空間の変容
4 「公的空間」におけるエスニック・パフォーマンス
5 エスニック・パフォーマンスの未来
第11章 北米ベイエリアの太鼓(神谷浩夫)
1 アメリカにおける和太鼓の普及過程と本章の視点
2 ベイエリアの和太鼓パフォーマンスの現在
3 北米の太鼓と日本の太鼓との接触,そして発展
4 北米の太鼓のゆくえ
第12章 都市の祭りと政治・行政:韓国ソウル市のHi! Seoul Festival を事例に(徐 載勝)
1 地域ブランド創出のための都市の祭り
2 韓国における芸術文化の地域振興への活用
3 ソウル市の観光政策とHSF
4 HSF の都市空間「利用」
5 イベント会場の政治的影響と実際の訪問客による評価
6 都市の祭りの今後の課題
神谷 浩夫[カミヤ ヒロオ]
金沢大学地域創造学類教授
山本 健太[ヤマモト ケンタ]
國學院大學経済学部准教授
和田 崇[ワダ タカシ]
県立広島大学経営情報学部准教授 博士(文学)
目次
ライブパフォーマンスと地理・空間
第1部 場所を売るパフォーマンス(ひろしま神楽の商品化・観光化;地方に活動拠点をおくプロ芸能集団の存立基盤:佐渡「鼓童」の事例;都市的フェイクロアとしてのエイサーの意義;アートプロジェクトと地域づくり)
第2部 パフォーマンスを売る場所(音楽的星座:徘徊し、集うミュージシャンとオーディエンス;東京の小劇場演劇:生産者のネットワークと消費者の行動;広島の小劇場演劇:支援者と生産者と消費者の関係;東京都のヘブンアーティスト事業からみるストリートのイベント化)
第3部 グローバル化とパフォーマンス(フィリピン系移民のエスニック・パフォーマンスとその空間;北米ベイエリアの太鼓;都市の祭りと政治・行政:韓国ソウル市のHi!Seoul Festivalを事例に)