内容説明
村上春樹の好きなフィッツジェラルドは、『闇の奥』のコンラッドに心酔し、オーウェルは、コンラッドを政治小説の偉大なる師匠とみなしていた…。初めて語られる知られざるハルキ像。文学的ルーツに迫る。
目次
第1章 オーウェルと村上春樹―『一九八四年』と『1Q84』のタイトルの類似をめぐって(なぜオーウェルなのか;タイトル『1Q84』の由来;開高健とオーウェル、村上春樹とオーウェル ほか)
第2章 コンラッドと村上春樹―『闇の奥』、『地獄の黙示録』、そして『羊をめぐる冒険』(作品相互の影響関係;意外な村上春樹のコンラッド熱;『ロージ・ジム』と『世界の終り…』『ノルウェイの森』 ほか)
第3章 オーウェルとコンラッド―エグザイル意識と女性表現の共通性(コンラッドの政治小説への関心;エピソードや人物造形の類似;コンラッドへの親近感の起源 ほか)
著者等紹介
吉岡栄一[ヨシオカエイイチ]
1950年、北海道生まれ。1981年、法政大学大学院英文学専攻博士課程修了。トルーマン州立大学大学院留学。現在、東京情報大学教授。日本コンラッド協会顧問。日本オーウェル協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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