出版社内容情報
鬼太郎シリーズのキャラクター「猫娘」のルーツとなる貴重な作品です。1958年に緑書房から刊行された貸本単行本の完全復刻です。
「東真一郎」名義で発表されたこの作品は、作者本来の幻想怪奇ムードが横溢するとともに、日本の伝統的な怪談の系譜で紙芝居でも盛んに描かれた怪猫ものを水木劇画流のリアルなタッチで創造性豊かに描いています。本書の主人公ともいえる、サンマの匂いで思わず猫顔に変貌してしまう主人公の猫娘が、後の鬼太郎シリーズに登場する猫娘の前身といわれています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えふのらん
2
まず場面転換に構図一致を使っているのに驚いた。十年の時間経過を老婆の笑いとビルのコマの一致で表しているのだが、この映画的表現をどこで知ったのだろう。紙芝居から貸本への移行期に描いたらしいが、これを漫画に落とし込むセンスはすごい。後年の漫画と劇画の使い分けも用いられている。特にサーカスでの披露場面は印象的で、漫画調で笑う観客と劇画調で泣く猫娘がそれぞれの書き分けと別コマの涙で効果的に表されている。物語については紙芝居の引用もあるので検討が必要だが、昭和三十年代の作品にしては技術的に非常によくできた作品2024/01/26
千利休
2
これまた天才2021/03/26
ホームズ
2
「猫娘」の原型ってことで興味があり読んでみました。話の内容はやはり古いものですからそれほど凄いって感じではなく、古い漫画の味があるって感じですね(笑)予想外の悲しい結末にビックリ。ちょっと意外な感じでした。2009/03/11
わとそん
0
まあまあ2009/01/25