内容説明
“SCREEN”誌の超ロング・シリーズ「ぼくの採点表」に続いて連載された双葉先生の「ぼくのベストテン50年」は、著者自身が毎年選んだベストテン作品50年分500本の映画評ですが、本書はこれに加筆してまとめた全写真付きの一冊です。
目次
第1章 1951~1960年―黄金時代の到来 オードリーら新スターが開花
第2章 1961~1970年―ミュージカル最盛期を経て欧米ともニュー・シネマの時代に
第3章 1971~1980年―「スター・ウォーズ」の出現でSF冒険アクションがブームに
第4章 1981~1990年―大型娯楽映画シリーズ化の一方で古き良き時代を懐かしむ作品が…
第5章 1991年~2000年―愛をテーマにした作品が増えたがCGが新世紀を支配する予測が
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
49
映画評論家・双葉十三郎が1951年から2000年までに選んだベストテンが紹介されている。20009年にお亡くなりになるまでいったい何本の映画を観ておられたのだろう。仕事はいえ長期にわたり映画を見続けることはそれなりの苦労もあったと思う。約50年間の集大成だ。好きな映画もたくさん入っていたので嬉しい本だった。2016/07/18
Maiラピ
10
ハリウッド映画以外の外国映画のベストテン入りが多くて、双葉さんが1位に掲げているものでも見てないものがけっこうありました。さっそく鑑賞メーターに登録してボチボチ見ていきます。これもまた楽しみです。2011/02/06
shushu
3
1955年から2000年まで映画雑誌「スクリーン」で選出した年間ベスト10とこの本の刊行のために選んだ1951-54年のベスト10。バランスのよい選び方で鑑賞の参考になる。どちらかというとよく出来た娯楽作を高く評価する人という印象だったが、ベルイマンやドライヤー、ブレッソン、パゾリーニ辺りを入れていて、以前この人が、誰が選んでも年間ベスト10はそんなに変わらない、とインタビューで言っていたことを思い出した。2018/06/23
てら
2
著者96歳の出版。しかし老いをまったく感じさせず、しかも大御所ぶらない姿勢が快い。平気でネタバレしてしまうことが多いのもご愛嬌w 私はこの本で紹介された映画の5%くらいしか観たことがないひどい読者だが、世の中には面白い映画・素晴らしい映画がたくさんあるのだなと感銘を受けた。時間とお金の制約をとっぱらって観てみたいものである。2014/06/14
Galilei
1
「ソフィア・ローレン」を忘れてません?映画も掲げず、スターにも上げなかった。相方のマルチェロ・マストロヤンニはてんこ盛りなのに寂しい限り。81、82連続メリル・ストリーブですが、81は『黄昏』でアカデミー とGグローブ二冠のキャサリン・ヘップバーンに。▽映画黄金期の70年代までは掲載映画の2/3以上観たのですが、80年代以降イタリア・フランス作品の衰退、アメリカではドンパチ騒音と派手になってどうもいけません。その中『ニューシネマ・パラダイス』『イル・ポスティーノ』のトルナトーレ監督だけは救世主でした。