内容説明
判決主文、被告人を死刑に処する!悩み抜く裁判員。迫真の評議、窮極の結果は5対4で「死刑」真犯人は判決後に…異色の裁判員ドラマ、ともに考える。「健全な社会常識」とは何か。「市民感覚」とは何か。人は間違いなく、人を裁くことはできるのか?
著者等紹介
木村伸夫[キムラノブオ]
大阪に生まれ京都に育つ。大学卒業後、大学図書館及び博物館の仕事に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちゃんみー
47
裁判員裁判で判決まで至るまでの裁判員の気持ちを綴り、そして裁判員裁判の難しさや量刑を決める難しさなどを書いた小説でした。指紋が付着した凶器を持つ利き手のことが明らかにされず腑に落ちなかったけど、やっぱりね。って感じです。難しいだろうけど、一般市民としての良識を持って臨んでみたいとは思います。こないかなぁ、封筒。2015/12/19
麦焼酎(ミユキ)
16
裁判員制度って、制度が始まる前は「一般人が人を裁くの?」とかいろいろ話題になった覚えが・・・そういえば最近はニュースで見るだけで家族で話がでるとか無いよな・・・と。こんな私ですので、制度について勉強になりました。そして、やはり上がってくる問題、「人を裁く」という事の恐怖をばしばしと感じました。私、絶対無理。重圧に耐えられない。でしかも限られた時間の中でって。あー考えただけで眉間にしわがよる。2016/04/17
あずき
13
「市民感覚」「健全な社会常識」など人それぞれだという気もするけれど、一般の中から選ばれる裁判員。こんな短い時間で決めなければならないなんて、そりゃあ 悩んで当たり前。自分は関わる事はないだろうと思う意識から、まるで他人事のようにも読んだけど、どうだろ。予想通りの展開。 もし、自分が選ばれたら 小説の中の人達のように真剣に挑むと思います。2016/01/05
HaruNii
11
裁判員裁判の勉強会に参加、実際に裁判員として裁判に参加して、人を裁く事に対する苦悩が描かれている。 本ケースでは被告人が裁判で無罪を主張する。有罪or無罪を決定、有罪なら死刑なのか無期なのか、国会で決まった短い検討期間の中で被告人の人生を左右する決断をしなくてはならない。自分にも人を裁く自信はないが、一生に一度は裁判員裁判に参加したいと思っている。 2019/03/03
ゆき
10
小説です。死刑を下すことのプレッシャーはよくわかりました。2016/01/10