内容説明
米軍の沖縄占領はいかに正当化されたのか?中国ぬきに締結された片面講和のツケとしての尖閣衝突…新たに公開された米国務省資料を駆使して解明される講和条件の深謀。改めて注目される朝河貫一の「天皇の受動的主権」。
目次
第1部 講和条約と沖縄・尖閣問題(戦後冷戦枠組の成立;全面講和から片面講和へ;なぜ沖縄の軍事占領が継続されたのか―豊下楢彦氏の講和論の虚妄;「天皇外交」はあったのか;沖縄返還協定と尖閣問題)
第2部 朝河史学に学ぶ天皇制(日本史における天皇制―朝河史学・断章;明治憲法の「天皇主権」論と戦争への道;歴史家朝河貫一、平和への最後の闘い;「国民性の弱点」が日本の民主主義を葬る―ウォーナー宛書簡を読む;マッカーサー占領行政を叱る―新生日本の展望(朝河絶筆))
著者等紹介
矢吹晋[ヤブキススム]
1938年生まれ。東京大学経済学部卒。東洋経済新報社記者、アジア経済研究所研究員、横浜市立大学教授を経て、横浜市立大学名誉教授。(財)東洋文庫研究員、21世紀中国総研ディレクター、朝河貫一博士顕彰協会代表理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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