内容説明
自然に法的な権利をあたえたボリビア、支配が崩れるアメリカ。いま世界で起こっていることとは―?
目次
第1章 破滅に向かう環境世界
第2章 大学と異議申し立て
第3章 戦争の毒性
第4章 核の脅威
第5章 中国とグリーン革命
第6章 研究と宗教(あるいは、神の見えざる手)
第7章 驚異的な人びと
第8章 相互確証信頼(Mutually Assured Dependence)
著者等紹介
チョムスキー,ノーム[チョムスキー,ノーム] [Chomsky,Noam]
国際的な言語学者であり、主要な急進的知識人。政治に関する著作多数
ポーク,ラリー[ポーク,ラリー] [Polk,Laray]
アーティスト、文筆家。『ネイション』誌の協会から調査報道のための基金を得て、2009年、オガララ帯水層に近接するテキサス州の放射能廃棄処理場について暴露した
吉田裕[ヨシダユタカ]
東京理科大学専任講師。一橋大学言語社会研究科博士課程後期修了。博士(学術)。専門は英文学、ポストコロニアル研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yooou
5
☆☆☆☆☆ 当然読みますし重たいし折りしもトランプ氏みたいなのがでてくるしということで僕らの世界はいったいどうなるのかという話であります2015/12/18
カネコ
4
○2014/09/08
roughfractus02
2
現代アメリカに生きる一人のアナキストによって書かれた本書は、一般化や合意形成に抗して自ら生きる時と場所において語り、読者の生きる時代と場所を重ねる読みを触発する。ベトナムへの枯葉剤や中東での劣化ウラン弾使用等は他国の読者にはアメリカ史の一コマと解釈できるが、資金提供する民間企業の意向によって国家政策が変わるという部分を読む時、読者は力の不均衡に晒される自身の環境を重ねるだろう。気候変動に対する懐疑論が強いアメリカと、環境対策を原子力と切り離さないこの国は、利権の保護という前提で合意形成されているのである。2017/05/12
egu
1
アメリカ出身でありMITで教鞭を取る傍ら自国の政策について批判的な言動を展開する著者。あくまでも自国の未来や世界の為に今 アメリカが本当にやらねばならない事を歴史を通して語っております。 各章で環境問題 核兵器の脅威 研究と宗教におけるノーム自身の見解など幅広すぎる知識とその言い回しに只々圧倒されるばかりです。 如何に自分が無知であるかの再確認が出来ただけでも進歩と捉えて良いのか複雑になりました。 ひとは、特権により機会を与えられ、機会により責任を与えられる!なんて素晴らしく的を得た言葉なんでしょう!2014/09/25
futomi
1
口絵に2歳くらいの男の子が両手を広げて立ち、放射線量を測ってもらっている写真。防護服を着た検査員を見つめているが、検査員は計器を見ているのか子どもに視線を合わせていない。しかも子どもと接するには微妙に開いた距離だ。この福島の件は本文では取り上げられてはいないのだが、世界の出来事などが自明のこととしてほぼ解説なく語られていて少し読みにくく理解が難しい。113ページ『…未来の人たちを含む、他者にもたらせる結果がどんなに「深刻」であろうとも、必ず自分自身の利益には「最も別格な注意を払」おうとするものです。』2014/08/07