著者等紹介
植田正治[ウエダショウジ]
1913年に鳥取県境港市に生まれる。幼いころより写真や美術に関心が深く18歳で写真の道を志し上京、オリエンタル写真学校に3カ月間通う。のち郷里に帰り19歳で営業写真館をはじめる。写真館の仕事は家人にまかせ撮影三昧の日々を送り、写真雑誌の「月例」入選常連者となる。家から自転車で5分という砂浜を舞台にした「演出人物写真」の“少女四態”や“パパとママとコドモたち”で注目される。1996年フランスより芸術文化勲章を授与される。国内外で多数の展覧会を開催。生涯ふるさとを離れることなく“永遠のアマチュア精神”を貫いた。2000年87歳で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
88
UEDA-CHO海外でも高い評価を得ながら生涯ふるさとの山陰の町を離れることなく”自分の好きな写真”を取り続けていた植田正治氏の写真集(帯文より)砂丘に立つヌードの女性と二人の男、着物の女性、屈託のない子ども。どの写真も広ガイの中にあるポツンとした被写体がとても不思議な写真だと思う。氏のことは図書館で見かけたこの本で知った。もっと知りたい。 2018/02/04
momogaga
43
解説が充実している。植田さんの写真表現を「植田調」と呼ばれていることを知りました。これからも作品を鑑賞していきたい。2023/04/21
tom
13
良い写真集です。カメラのお勉強と写真を繰り返し撮ることをやってみたい。そんな気持ちにさせてくれた。2016/08/26
スミス市松
10
本書の一部に見られるようなある種の芸術的志向をもった写真でさえ、それが「写真」というジャンルである限り、写真が元来備えるジャーナリスティックな機能――現在性、偶然性、個体性、アナウンスメントといったものがあると思う――が作品の中に入り込まないわけにはいかない。その逆も然り。たとえそれが戦争で撮られた悲惨な写真であっても、私は技術的な観点でその光景を覗き込んでしまう、そういう眼差しを持っていることを否定することはできないのである。2013/08/28
二藍
7
TwitterのTLで見かけて気になっていた植田正治さんの写真集。モノクロがすずしくて静かで綺麗。なんだか絵画をえがくように写された作品だなあというのが第一印象だった。灯台の写真と、砂丘で傘をかかげる女のひとの写真がとても好き。2015/12/26