“施設養護か里親制度か”の対立軸を超えて―「新しい社会的養育ビジョン」とこれからの社会的養護を展望する

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“施設養護か里親制度か”の対立軸を超えて―「新しい社会的養育ビジョン」とこれからの社会的養護を展望する

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  • サイズ A5判/ページ数 250p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784750346878
  • NDC分類 369.43
  • Cコード C0036

出版社内容情報

新しい社会的養育ビジョンとは何か。施設か里親制度かという二者択一的な議論をするのではなく、包括的な社会的養護のあり方を検討するための問題提起。子どもの最善の利益を保障するために実践者、研究者がしっかりと手を組み、現場から発信する。

 はじめに――いま、なぜ「新しい社会的養育ビジョン」なのか[浅井春夫]





?部 社会的養護の事実・現実から出発を



1 「新しい社会的養育ビジョン」をどう読むか――提案の背景と考え方をめぐって[浅井春夫]

 はじめに――「ビジョンvision」が子どもの最善の未来図であるために

 1 「社会的養護の課題と将来像」の見直しと「ビジョン」の提案

 2 「社会的養護の課題と将来像」の何が不十分で、残された課題は何であったか

 3 「社会的養護」と「社会的養育」概念はどう違うか―概念の転換はいかなる意図をもって提起されているか

 4 「ビジョン」提案の背景と工程

 5 真のビジョン(vision)を具体化するための提案

 まとめにかえて――社会的養護のあり方を真摯に問う



2 社会的養護の現実を踏まえた改革の課題――児童養護問題の視点から[堀場純矢]

 はじめに

 1 「新しい社会的養育ビジョン」の問題点

 2 児童養護問題を踏まえた家庭支援の方向性

 3 児童養護施設の小規模化・地域分散化に向けた課題

 おわりに



3 諸外国における里親制度の実態から考える――社会的自立はどう保障されているか[黒川真咲]

 はじめに

 1 オーストラリア

 2 カナダ オンタリオ州

 3 アメリカ

 4 日本において社会的自立はどの程度保障されているのか

 おわりに



4 グループホーム実践から社会的養護の展望を探る――児童養護で積み重ねてきた実践をつなぐ[中山正雄]

 1 わが国におけるグループホームの開始

 2 施設分園型グループホームの発展

 3 東京のグループホームの取り組みの背景とめざしたもの

 4 グループホームの実績を見る

 5 家庭と同様の養育環境とグループホームの養育環境

 6 公的責任として必要な施設の役割



5 戦後日本の児童養護施設の歩みと到達点――児童福祉法制定から現在まで[片岡志保]

 はじめに

 1 児童福祉法ならびに児童福祉施設最低基準の変遷

 2 児童養護施設で暮らす子どもの実態(入所理由、親の有無等)の変遷

 3 児童養護問題に対する実践者の取り組み



6 戦後日本における里親制度のはじまり――その発展と挫折[下村功]

 はじめに

 1 日本の「里親」の歴史

 2 終戦直後の児童福祉

 3 児童福祉法制定と里親制度のはじまり

 4 里親制度推進とホスピタリズムの指摘

 5 里親制度の展開

 6 ホスピタリズム論争と里親制度

 7 里親制度への逆風

 まとめ



コラム 「新しい社会的養育ビジョン」を受けて――児童養護施設を卒園した卒園生の声から[横尾知花]





?部 これからの社会的養護の発展のために



7 いま発展させるべき子どもの権利とは何か――「ビジョン」はいかなる権利保障をめざすのか[村井美紀]

 1 子どもの権利条約に見る「子どもの権利」と日本の子どもの権利

 2 社会的養護における「子どもの権利」の現状

 3 改正児童福祉法と「ビジョン」における課題

 おわりに―子どもが求める権利保障とは



8 児童相談所・一時保護改革で問われていることは何か――子どもの現実と権利保障の視点から問う[茂木健司]

 1 一時保護制度の意義

 2 一時保護の実情

 3 新しい養育ビジョンにおける児童相談所と一時保護所の記載とその検討

 4 子どもの権利保障機関としての児童相談所と方法としての一時保護(所)のあり方

 5 一時保護所の専門スタッフ

 6 施設内学校(学級)の設置

 7 ケアワーカーの専門性とスーパービジョン体制の確立



9 要支援家庭のための政策と実践を求めて――地域を基盤にした支援策とは何か[望月彰]

 1 子育てをめぐる関係性

 2 地域を基盤にした支援策

 3 地域子育て支援体制における社会的養護の役割





10 児童養護施設における自立支援――自立支援強化事業をはじめとする東京都の取り組みを中心に[早川悟司]

 はじめに

 1 義務教育修了後の就学保障

 2 東京都自立支援強化事業の成り立ち

 3 社会的養護における自立支援の今後

 おわりに



11 日本の児童養護が培ってきたものを土台とした方向性を提起する――社会的養護のあり方検討の前提は妥当なのか[黒田邦夫]

 はじめに

 1 社会的養護のあり方検討の前提は妥当なのか

 2 「新しい社会的養育ビジョン」の描く社会的養護システムの問題

 3 わが国の児童養護施設の方向性について

 まとめ





 まとめにかえて[黒田邦夫]



 付録 児童養護施設等の大学等進学のための奨学金



 編著者紹介

浅井 春夫[アサイ ハルオ]
著・文・その他/編集

黒田 邦夫[クロダ クニオ]
著・文・その他/編集

目次

1部 社会的養護の事実・現実から出発を(「新しい社会的養育ビジョン」をどう読むか―提案の背景と考え方をめぐって;社会的養護の現実を踏まえた改革の課題―児童養護問題の視点から;諸外国における里親制度の実態から考える―社会的自立はどう保障されているか;グループホーム実践から社会的養護の展望を探る―児童養護で積み重ねてきた実践をつなぐ;戦後日本の児童養護施設の歩みと到達点―児童福祉法制定から現在まで ほか)
2部 これからの社会的養護の発展のために(いま発展させるべき子どもの権利とは何か―「ビジョン」はいかなる権利保障をめざすのか;児童相談所・一時保護改革で問われていることは何か―子どもの現実と権利保障の視点から問う;要支援家庭のための政策と実践を求めて―地域を基盤にした支援策とは何か;児童養護施設における自立支援―自立支援強化事業をはじめとする東京都の取り組みを中心に;日本の児童養護が培ってきたものを土台とした方向性を提起する―社会的養護のあり方検討の前提は妥当なのか)

著者等紹介

浅井春夫[アサイハルオ]
児童養護施設で、12年間、児童指導員として勤務。共編者の黒田邦夫とは同じ児童養護施設・調布学園で同じホームの担当として勤務する。白梅短期大学保育科で7年間、立教大学コミュニティ福祉学部で19年間在職する。専門領域は、児童福祉論、セクソロジー(人性学)。とくに戦争孤児の戦後史研究、社会福祉政策論、児童福祉実践論、性教育、子ども虐待、子どもの貧困などを重点課題としている。立教大学名誉教授。“人間と性”教育研究協議会代表幹事、『季刊SEXUALITY』編集委員、全国保育団体連絡会副会長、日本思春期学会理事、「戦争孤児たちの戦後史研究会」代表運営委員、NPO法人学生支援シェアハウスようこそ理事

黒田邦夫[クロダクニオ]
児童養護施設で、27年間、児童指導員として勤務。不適切な養護や運営で混乱した施設、経営問題などにより大量退職が続いていた施設、都立施設から民間委譲され職員が総入れ替えになった施設と3つの児童養護施設の施設長をしてきた。多くの施設の職員や施設長から運営や養護の相談を受け、施設の改善・改革を支援してきた。2018年4月から愛恵会乳児院施設長。児童虐待防止全国ネットワーク理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

34
厚生労働大臣のもとで示された「新しい社会的養育ビジョン」について、その背景と批判的分析を通し、これからの社会的養護を展望する内容となっています。ビジョンは、歴史的検証なしに日本の施設養護は集団主義的のために子ども個人の最善の利益を保障していないかのような論調となっており、これからは家庭的養育が必要であり里親こそが求められるとしています。しかし、日本の施設養護実践は集団主義のなかで子ども一人ひとりを大切にすることを目指してきています。(続き)2018/05/26

ayumu

2
やっと読めました! 縁あって「新しい社会的養育ビジョン」なるものを読んだ時に感じた違和感はこれまでの日本の社会的養護を担ってきた〝児童養護施設の評価がない。〟ということだった。 この本は、日本で行われてきた社会的養護の歴史、果たして来た役割がよくわかる。その目で見てみると、今回の問題は本の表題にもあるように<施設養護か里親制度か>の問題ではない。そして様々な問題があるにしても、日本の社会的養護は世界的に見ても優れていることもわかった。 実践の先頭に立ってきた現場の声を踏まえた改革が必要だと思った。2018/11/06

Chia.a

1
子供が18歳になるまでひとりの子を見続けていられる里親は1割もいないという現実はあまり知られていない。里親養護が増えるということは、途中で放り出される子供が9割以上いるということだ。それを踏まえると、あまりに無謀な国のビジョンだったと思う。施設も里親も子供は選べない。子供と大人が対等でない関係が健やかなわけがないだろうと思う。理想を掲げてみたものの子供が最後に行き着くのが施設養護になることが多いならば、施設養護はもっとまっとうに評価されるべきである。2020/04/02

海戸 波斗

0
渦中にいると、対立軸になるんだ。ふーん。里親っていう文言が里村から来てるって学びました。いつも思う、子どもの為の制度ですといいながら、違和感がある。実親、施設、里親、子どもが納得するとかの選択権は無いでしょう?大人の都合という名の「運」でしょ。だから、どうしたら最良なのか考えようとしてお困りのようだ。忘れてはならない、大人が善良でないのと等しく子どもも、善良ではないのだよ。夏休みに家出する未成年は、なぜ?そして、どうなるっけ?と想像する。社会で起こっていることに責任取れません。ごめんなさい。頭を垂れよう。2018/08/14

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