内容説明
オバマの大統領当選が何を意味するのか、あるいは意味しないのかについて、また、人種、21世紀初めに白人であることの権力、アメリカそのものの3点を視野に入れて論じる。
目次
1 オバマ、白人の拒否、人種差別の現状(オバマの勝利は何を意味するのか;人種差別は変わっていない;語られない白人の特権;黒人大統領を選んだ白人の心理―レイシズム2.0の勝利)
2 真実を語る大胆な行為―白人の責任を追及する(オバマ勝利の危険なシナリオ;白人が取るべき個人的責任とは;白人は人種差別の被害を十分に理解すべき;白人は黒人との対話から正しい歴史を理解できる;白人による人種差別反対運動;白人はあらゆる人種差別に反対の声をあげるべき)
著者等紹介
ワイズ,ティム[ワイズ,ティム][Wise,Tim]
白人の立場からレイシズム反対運動を全国的な規模で取り組んでいる活動家
上坂昇[コウサカノボル]
桜美林大学教授。アメリカ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コン
0
まず表紙がショッキング。それで内容を一言で表せば、オバマの登場以来でもアメリカ全体で見た場合の黒人の環境は、良くなるよりも、悪化している側面もあるということ。公民権運動以降も有色人種の環境が良くなっていないのは周知の事実。だけど、本章を読んで些か驚いたのは、同じ所得でも有色人種は銀行で高い金利のローン(サブプライム)とかに流されるとか、低所得者の黒人への人体実験まがいのことをアメリカが第二次大戦後も行っていた事。本書は白人の意識が人種差別の最大の障害であると語るけど、一筋縄じゃいかないよね。2012/02/01