内容説明
南太平洋フィジー諸島の先住系フィジー人にとって、伝統的価値観と近代化の調和・相克はつねに難題であり続けている。ラミという社会集団は、伝統の改変を通じてこの難題に挑戦したが、一時期「共産党」と名乗りを上げたことから数奇な運命に巻き込まれていく。これまで知られていなかったラミ運動の研究を通じて、フィジー人の伝統観、開発観を照射する。
目次
第1部 序論
第2部 フィジーにおける協同組合の導入過程
第3部 ラミの歴史的展開
第4部 ラミの民族誌
第5部 ラミ運動とフィジー人の「伝統」
第6部 結論
著者等紹介
丹羽典生[ニワノリオ]
国立民族学博物館研究戦略センター助教。専攻は社会人類学・オセアニア地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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