感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sunbather
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トランプの大統領就任に始まり、世界各地で保守的な動きが勢いづいているこのご時世において平和とは何か考えてみたく、さらっと読んだ。論考の品質にはばらつきがあったものの、ジェンダー論、ポスト原発の福島、紛争鉱物などのテーマを通じて、平和を考察するという行為はすなわち暴力を理解し、市民権や支配ー従属関係の在り方を問うということであるということを書籍として主張している。平和という概念は形骸化しやすく、平和のための議論もタブー視されたり支配者側から(当たり前だが)嫌われやすい。だからこそ本書は読んでよかった。2017/01/03