内容説明
貧しい人々の葬儀に自らその棺をかついだ大名。利休七哲の1人として、また茶人としても令名のあった大名。強要されても改宗を肯んぜず、封地を擲って殉教を望み、ついに家族もろとも国外に追放されたキリシタン大名の崇高にして聖なる生涯の伝記。
目次
1 生いたち(天文21年―元亀元年)
2 荒木村重と右近(元亀2年―天正6年)
3 信長と右近(天正6年―天正10年)
4 秀吉と右近(天正10年―天正16年)
5 前田利家と右近(天正16年―慶長4年)
6 前田利長と右近(慶長4年―慶長19年)
7 マニラ追放と死(慶長19年―元和元年)
略年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
それいゆ
47
「右近クラブ」から、高山右近の実像に迫ると題して連続講座第7回の講師を依頼されました。「右近 小豆島の信仰生活は?」という仮題を示されましたので、一度この本を読んでみようと手にしました。講座開催日時は、2017年1月19日(木)18時~20時。会場は、カトリック大阪大司教区サクラファミリアです。滞在の期間は1年足らずと短かったが、右近の心情がそれまでとは大きく変わったと推測される謎に包まれた小豆島での生活に迫りたいと思います。受講を希望される方はぜひお越しください。2016/11/04
ポカホンタス
3
なんとなく名前だけ知っていたが謎の人物だった。今回しっかり読んでみて、すごい人だったんだということがわかり非常に興味を持った。戦国時代から江戸時代に至る封建の時代に近代世界に目覚めた男の生涯。多くのことを学んだ。2023/01/29
hr
1
1958年に出た海老沢有道の本。高山右近に対しては終始好意的に叙述されており、高槻や明石における右近の廃仏的な行動については説明を避けている模様。以前に読んだ津山千恵「織田信長と高山右近」(1992年刊)の内容が本書の構成や文章に近く、津山の著書は海老沢の焼き直しと言ってしまいたくなる。仏教側からの高山右近論が出てこないと、彼の全像には迫れないな。2017/07/08
りんふぁ
1
大河ドラマをみていて、高山右近に興味を持ち読んでみた。武士道精神あり茶道精神あり、そしてこんなに信仰に美しく生きた方だったとは!最期は国外追放でマニラで没。波乱万丈だけど、キレイな方だと思った。2014/06/18
hieishi
0
贔屓のひきたおし状態の記述が中心だが、なぜかしらけずに読める。2009/10/31