人物叢書 新装版<br> 良源

人物叢書 新装版
良源

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  • サイズ B6判/ページ数 231p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784642050975
  • NDC分類 188.42

内容説明

平安中期に活躍した第18代天台座主。奈良期に行基が任じられて以来の大僧正に昇進、『往生要集』の源信や覚超ら高僧を育成、叡山の中興事業を完成しながら、僧兵の創始や権門の子弟を優遇し、山上を世俗化した張本人ともいわれる。その光と影の生涯を解明し、現代にいたる広汎な元三大師信仰に説きおよぶ。正確な史実によるはじめての伝記。

目次

第1 おいたちと修行
第2 藤原氏の後援
第3 良源独歩
第4 天台座主良源
第5 叡山中興の祖へ
第6 栄光と陰影
第7 良源の死
第8 大師信仰

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きさらぎ

4
再読。叡山中興の祖とも言われる慈恵大師良源。何ひとつ後ろ盾のない身で出家し、己の才覚一つで認められのし上がり、55歳にして天台座主となった。藤原忠平、師輔ら権門と結びつきを厭わず、その子息を弟子に迎えるなどして莫大な寄進を手にし、それをフルに活用して精力的に叡山を経営した。権門出身の僧を対象に「一身阿闍梨」という定員外の阿闍梨待遇の制を創始したのも彼である。潔癖な弟子達の中にはその俗臭を嫌い去った者もいたが(性空、増賀)、良源は彼らをも弟子として遇し、また背いた弟子達もこの優れた詩と絶縁はしなかった。2018/09/03

rbyawa

0
h002、比叡山延暦寺の中興の祖であり、王朝文学と同時代(紫式部とか清少納言とか、摂関家とか)の貴族の要望を受け入れる政治僧として、どうも延暦寺が政治勢力化するきっかけとなった人物なのかな? 僧兵の誕生そのものと結び付けられているとのことなのですが、どうも寺にただいた無頼漢に、兵力としての意味を与えることになった事情という程度には認識してもよさそう(それ以前からいた、存在そのものは煙たがっていた、というのは史実として)。そして浄土信仰の空也とも同時代なんだよね、ある種、貴族社会の頂点が生んだ存在なのかな。2017/01/03

きさらぎ

0
結構面白い本なんだけど、今アマゾンさん見たら絶版なのかしらコレ。こういう本絶版にしたらいかんと思うなあ。出版社さん頑張って!2013/09/14

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