出版社内容情報
軍都という歴史的現実を受け入れつつ自らの暮らしを創意工夫し、喜怒哀楽を享受していた人々の視線に立って考察する。山陽道の要衝に位置し、浅野家の城下町として栄えた広島は、近代に入り、いかにして大陸への玄関口、宇品港を擁する軍都となったのか。長年、平和教育に尽力する著者の〈近代都市〉広島の形成を追究した論考を収録。軍都という歴史的現実を受け入れつつも自らの暮らしを創意工夫し、喜怒哀楽を享受していた人々の視線に立って丹念に考察する。
はじめに…勝部眞人/? 近代日本の秩序形成(近代日本社会における「外来」と「在来」の構造的な連関〈近世国制における「外来」と「在来」/明治維新の社会史的意義と民衆闘争〉/歩兵第四十一連隊の福山転営と市制施行への動き〈軍隊誘致の先駆け―西海鎮守府誘致運動/歩兵第四十一連隊の福山転営/連隊設置による公共事業の活性化/市制施行への動き〉以下細目略/戦間期国際秩序構想と日本―太平洋問題調査会における議論を中心として/国際平和運動における新渡戸稲造と賀川豊彦の役割)/? 片隅から見た日本の近代(序章 「片隅」に込めた意味/広島藩における海防の端緒と砲術/戦争と神機隊/救民の構想と軍事/武一騒動/成立した新政府への対抗/第五師団の成立/終章 片隅から見た現在)/世界の片隅からの視座…勝部眞人
布川 弘[ヌノカワ ヒロシ]
著・文・その他
内容説明
山陽道の要衝に位置し、浅野家の城下町として栄えた広島は、近代に入り、いかにして大陸への玄関口、宇品港を擁する軍都となったのか。長年、平和教育に尽力する著者の“近代都市”広島の形成を追究した論考を収録。軍都という歴史的現実を受け入れつつも自らの暮らしを創意工夫し、喜怒哀楽を享受していた人々の視線に立って丹念に考察する。
目次
1 近代日本の秩序形成(近代日本社会における「外来」と「在来」の構造的な連関;歩兵第四十一連隊の福山転営と市制施行への動き;戦間期国際秩序構想と日本―太平洋問題調査会における論議を中心として;国際平和運動における新渡戸稲造と賀川豊彦の役割)
2 片隅から見た日本の近代(「片隅」に込めた意味;広島藩における海防の端緒と砲術;戦争と神機隊;救民の構想と軍事;武一騒動;成立した新政府への対抗;第五師団の成立;片隅から見た現在)
著者等紹介
布川弘[ヌノカワヒロシ]
1958年山形県に生まれる。1990年神戸大学大学院文化学研究科博士後期課程単位取得退学。広島大学大学院総合科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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